最終更新日 2023.10.3

ホルモンって?部位の解説とおすすめレシピをご紹介!

ホルモンって?部位の解説とおすすめレシピをご紹介!

ぷりぷりとした食感や甘い脂が魅力の「ホルモン」。最近では専門店も増えてきて、以前にも増して人気がありますよね。そんなホルモンにはさまざまな種類があり、それぞれ食感や旨味に違いがあります。今回は、牛・豚・鶏のホルモンの部位や食べ方を解説!さらにおすすめレシピもご紹介するのでぜひ参考にしてくださいね。

  • 目次
  • ホルモンって何?もつとの違いは?
  • ホルモンの定番部位を解説!【牛ホルモン】
  • ホルモンの定番部位を解説!【豚ホルモン】
  • ホルモンの定番部位を解説!【鶏ホルモン】
  • ホルモンの焼き方のコツとは?
  • ごはんにもお酒にもぴったり!ホルモンを使ったおすすめレシピ
  • ピリ辛 牛ホルモンと豆腐のキムチ炒め
  • シマチョウの甘辛みそ炒め

ホルモンって何?もつとの違いは?

まずは、ホルモンとは一体どのようなものなのか、改めておさらいしていきましょう。

ホルモンとは、豚や牛の精肉されずに残ったあらゆる内臓肉のことを指します。焼肉屋さんや専門店などでは、下処理され下味をつけたものを焼いていただくことが多いかもしれません。 鍋や煮込み料理に使う場合は「もつ鍋」や「もつ煮込み」などと呼ばれますが、この「もつ」も同じく「内臓」という意味があります。

一般的にこの「ホルモン」と「もつ」は以下のように使い分けされているようです。

ホルモンは、内臓系の部位の中でも「牛や豚の腸」に限定した呼び名です。 一方、もつは牛・豚・鶏などの内臓肉全般を指し、主に煮込み料理に使われることが多いのだとか。

まだ広く浸透していないですが、このホルモンやもつなどを表す部位名称として「畜産副生物」という造成語があります。 社団法人日本畜産副生物協会の定義によると、食肉を「主産物」とした場合、そこから副次的に生産される皮や内臓、骨、血液などを「畜産副産物」、この中から皮を除いたものを「畜産副生物」としています。

ホルモンの定番部位を解説!【牛ホルモン】

ホルモンとはどういうものなのか分かったところで、ここからは実際に焼き肉店でよく見るホルモンの定番部位を牛・豚・鶏に分けてご紹介します。まずは牛のホルモンから見ていきましょう。

■タン
焼肉屋さんでも定番のタンは舌の部分を指します。ほどよい歯ごたえと弾力、脂身の少ないさっぱりした部位です。部位によって味わいが変わり、舌の根元に近いタン元という部分ほど脂がのっていて食感がやわらかくなります。

■ハツ
牛の心臓です。脂が少ないのに旨味が強く、コリコリとした食感を楽しむことができます。見た目はレバーに似ていますが、あっさりしており臭みもあまりないためホルモンの中でも食べやすい部位と言われています。牛肉の場合は「ココロ」や「ハート」などと呼ばれることもあります。

■ミノ
牛には4つ胃袋がありますが、そのうちの1つ目の胃袋である第一胃にあたる部位です。白っぽく肉厚で強い弾力と歯ごたえがあります。切り開いた形が蓑に似ていることからミノと呼ばれています。あまりクセがなく淡白な味わいが特徴です。

■ハチノス
名前の通り蜂の巣のような形をした第二胃の部分です。あっさりした味わいが特徴で焼肉などのほか、イタリア料理のトリッパや韓国料理のコムタンなど煮込み料理にもよく使われます。

■センマイ
牛の三番目の胃袋、第三胃の部分を指します。朝鮮語の千葉(チョニブ)をそのまま日本語に訳した言葉です。湯通ししたものをそのまま提供することが多いですが、お店によっては灰色の部分を湯むきした「白センマイ」として提供する場合もあります。

■ギアラ
第四胃の部分で別名「赤センマイ」とも言われています。ほのかに赤みがかった見た目をしており、適度な脂と甘みがありプリプリとジューシーな食感が特徴です。

■ハラミ
一見赤身肉のような見た目をしていますが、実は横隔膜付近にあるホルモンなんです。肉厚で噛めば噛むほど旨味を味わえ、あっさりとした味わいながらも食べ応えがあります。

■レバー
肝臓部分のホルモンです。特有の風味があり、濃厚な味わいを楽しめます。火を通すと弾力がありふわっとやわらかい食感になるのが魅力で、焼肉以外に炒め物などでもよく使われる部位です。

■シマチョウ
一般的に「ホルモン」というと、このシマチョウの部分を指すことが多いようです。小腸の部分で見た目がしま模様をしていることからシマチョウと呼ばれ、くどさを感じない脂ととろけるような食感が特徴です。

ホルモンの定番部位を解説!【豚ホルモン】

続いては豚ホルモンの定番部位を解説します。牛と同じ部分でも名前や食感が異なるので比べてみるとおもしろいですよ。

■コメカミ
頭の部分にあるやわらかい部分で「カシラ」の一部分です。脂肪が少なくあっさりした味わいが特徴で、焼くとモチモチした食感が魅力の希少な部位です。

■ガツ
豚の胃袋を指し、淡白な味とコリコリとした歯ざわりが特徴です。臭みもなく脂が少ないのであっさりとした味わいを楽しめます。この部位は肉質がかためなので、やわらかく煮てから焼肉や炒め物にすることが多いようです。

■トントロ
頬から肩の首部分の肉を指します。脂肪がサシ状に入ったジューシーな部位です。豚を意味する「pig」や「pork」の頭文字からPトロと呼ばれることもあります。

■シロコロ
豚の大腸の部分で「シロコロホルモン」としても有名な部位です。大腸はシロと呼びますが、焼くとコロコロとした円柱状の形になることからシロコロホルモンと呼ばれるようになったと言われています。甘みのある脂とやわらかい食感が特徴です。

■コブクロ
子宮の部分を指す、一頭からわずかしか取れない希少部位です。コリコリとした歯ごたえとあっさりした味わいが特徴で、串焼きのなかでも人気があります。

■テッポウ
直腸の部分で、開いた形が鉄砲に似ていることから呼ばれるようになりました。大腸の中でもわずかしか取れず、独特の食感が人気の部位で、焼いても煮込んでもおいしくいただけます。

ホルモンの定番部位を解説!【鶏ホルモン】

最後に鶏のホルモンの定番部位をご紹介します。鶏ならではの部位もあるので見かけたらぜひ召し上がってみてくださいね。

■さえずり
肺につながる気管の部分でコリコリした噛み応えのある食感と淡白でさっぱりとした味わいが特徴です。脂はほとんどなく、煮込みに使われることも多いです。

■せせり(ネック)
一羽からわずかしか取れない首の周りの肉です。よく動かされているため身の締まりがよく、脂がのっていて旨味も強く、濃厚な味わいを楽しめます。

■砂肝
胃が発達している鶏特有の部位で、砂ずりとも呼ばれます。強めのコリコリとした食感とあっさりした味わい、ほのかな甘みが串焼きなどでも人気の部位です。

■ハツ
心臓の部分で歯切れのいい食感とあっさりした味が特徴です。ふっくらとした独特のやわらかさと弾力があります。

■ぼんじり
お尻の付け根にある尾骨の周りの肉です。脂が多くとろけるようにジューシーな食感が特徴で、一羽から少ししか取れない希少な部位です。

ホルモンの焼き方のコツとは?

ホルモンは好きだけれど、焼き加減がわからないという方も多いのではないでしょうか?ここからは、焼きあがりがわかりにくいホルモンの焼き方について、3つのコツをご紹介します。

1、必ず「皮側」から焼く
特に焼きあがりがわかりにくいシマチョウなどの部位には、裏表があるのを知っていましたか?よく見ると、つるっとした脂の面とヒダのある皮の面があることがわかります。脂の方から焼くと大事な旨味の元である脂が落ちてしまうので、ヒダがある皮の部分から焼くといいですよ。

2、裏返すタイミングは皮の変化に注目!
ホルモンを焼いていると、どんどん皮の部分が縮んでいきます。皮の部分が縮み、脂がふつふつとしていたら裏返すタイミング!裏返さないと脂がどんどん網の上に落ち、炎が上がってしまうので気をつけましょう。

3、焼きすぎに注意
ホルモンは生焼けを避けたいとはいえ、焼きすぎにも注意したいところですよね。脂が落ちすぎるとかたくなるので本来の旨味が味わえなくなってしまいます。皮の部分がじっくり焼けていれば、裏返した後は軽く焼く程度で問題ありません。

慣れるまでは焼き加減を覚えるのは難しいかもしれません。焼きあがるまでの過程を見るのも楽しいので、ぜひいろいろな焼き方を試してみてくださいね。

ごはんにもお酒にもぴったり!ホルモンを使ったおすすめレシピ

ホルモンの部位や特徴、焼き方についてわかったところで、ここではおうちで簡単に作れるホルモンを使ったレシピをご紹介します。ぜひチェックしてみてくださいね。

ピリ辛 牛ホルモンと豆腐のキムチ炒め

ごはんもお酒も進む牛ホルモンと豆腐のキムチ炒めをご紹介します。ぷるぷるの食感がおいしいホルモンとピリ辛のキムチに豆腐を加えて炒めることでまろやかな味わいに。オイスターソースを入れると甘味と濃厚な旨味がプラスされ、パパッとできるのに食べ応え満点の一品に仕上がります。ホルモンは下ゆでするのがおいしく仕上げるコツ!余分な脂や臭みも軽減されますよ。

シマチョウの甘辛みそ炒め

ジューシーなシマチョウと長ねぎを炒めた簡単に作れる一品です。ニンニクとごま油が香る甘辛いみそベースのタレはこってりとした味わいで、ごはんとの相性も抜群!調味料を加えたら手早く仕上げることで、長ねぎのシャキシャキ食感とホルモンの旨味を存分に味わえますよ。

牛ハラミの生姜焼き

焼肉で人気の牛ハラミは、生姜焼きにしてもおいしいんです!めんつゆとみりんを使った甘辛い照り焼き風のタレは、生姜の風味がピリっと効いていてあと引くおいしさですよ。やわらかい食感のハラミと調味料の旨味が絡んだ甘い玉ねぎがよいアクセントになっています。おかずとしてもお酒のお供としても重宝しますよ。

あっさりおいしい 塩もつ鍋

あっさりといただける塩もつ鍋のレシピをご紹介します。このレシピでは牛と豚のもつを使って、旨みたっぷりに仕上げました。ぷりっとしたもつ特有の脂の甘みと大きめに切ったキャベツの歯ごたえ、ごぼうとにらの香りが絶妙にマッチした、やみつき必至の一品です。シメには雑炊やちゃんぽん麺を入れて最後まで楽しんでくださいね。

スタミナホルモン焼き

コチュジャンやニンニクで甘辛い味に仕上げた、スタミナホルモン焼きはいかがでしょうか?歯ごたえのある豚ホルモンはしっかりとした味つけで、ごはんにはもちろんお酒のおつまみにも最適!フライパンひとつで簡単に作れるので、がっつり食べたい時にもおすすめです。

具材たくさん!もつ煮込み

豚もつを大根や人参、ごぼうなどたくさんの具材と一緒にみそを加えた煮汁で煮込みました。豚もつは特有の臭みがあるので下ゆでする必要がありますが、ひと手間かけた分旨みたっぷりでおいしいもつ煮込みができあがります。最後にもつ煮と相性抜群の小ねぎと七味唐辛子をかければ、より風味豊かに仕上がりますよ。

博多名物料理 酢もつ

酢もつは博多の居酒屋で定番のおつまみですが、おうちでも簡単に作ることができます。あっさりとしたポン酢しょうゆとピリッとした柚子胡椒の辛味が豚もつの旨味とよく合い絶品!このレシピでは豚ガツを使っているので、コリコリとした食感と噛めば噛むほど口の中に広がる味わいがたまりませんよ。お好みで白いりごまや一味唐辛子、小ねぎをトッピングしてお召し上がりくださいね。

豚レバーとアスパラガス炒めのトマトがけ

豚レバーとアスパラガスを炒めるだけでも十分おいしいですが、そこにトマトソースをかけて味も見た目も華やかに仕上げました。フレッシュなトマトにお酢を加えて酸味を効かせたトマトダレが、旨味の強い豚レバーとよく合います。弾力がある食感の豚レバーとシャキシャキとしたアスパラガスの食感の違いも楽しく、食べごたえも抜群ですよ!豚レバーは牛乳に漬けておくことで特有の臭みが軽減されるので、より食べやすく仕上がります。ぜひ試してみてくださいね。

焼いても煮込んでも!ホルモンをさまざまな料理法で味わおう!

ホルモンは鍋や焼肉など、さまざまな調理法で楽しめる万能食材です。ぷりぷりとした特有の食感や甘い脂はもちろん、リーズナブルに食べられるものが多いのも魅力の一つです。

部位によって食感や味わいが異なるので、ぜひホルモンを使った料理を作ってお好みの部位を見つけてみてくださいね。

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2024.3.12 最終更新

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