すだち、かぼす、青ゆず。どれも見た目がそっくりな緑色の柑橘類ですが、それぞれにちゃんと違いがあるんです!今回はそんな柑橘類の中から「すだち」をメインに取り上げ、味わいや、かぼすや青ゆずとの違いについて解説します。記事後半でご紹介しているすだちの使い道や活用レシピもぜひ試してみてくださいね!
すだちとは?特徴や他の柑橘類との違い、レシピもご紹介!
- 目次
- すだちとは?
- すだちの特徴と旬
- すだちの味と香り
- すだち、かぼす、青ゆずの見分け方
- すだちの使い道
- すだちの使い切りレシピをご紹介!
- それぞれに違ってみんないい!柑橘類を使いこなそう!
すだちとは?
すだちは、みかんのように甘くてそのまま食べる柑橘ではなく、料理に風味を添える「香酸柑橘類」のひとつです。同じ仲間には「かぼす」や「青ゆず」もあり、見た目がそっくりですが、味や香りに違いがあります。ここでは、そんな香酸柑橘の中でも「すだち」に注目し、その特徴や味わいをご紹介します。
すだちの特徴と旬
すだちはミカン科カンキツ属の常緑樹で、日本では特に徳島県の特産品として有名です。「緑の宝玉」とも呼ばれ、国内の生産量の9割以上が徳島県産です。
旬は8月〜10月ですが、徳島県ではハウス栽培により通年出荷されています。サイズはゴルフボールほどの小ぶりな大きさで、かぼすや青ゆずと比べても最も小さい柑橘です。
すだちの味と香り
すだちの魅力は、なんといってもキリッとした酸味と爽やかな香り。その風味はライムのように清涼感があり、料理にすだちを取り入れることで、清々しい香りとさっぱりとした味わいをお楽しみいただけます。焼き魚や麺類、鍋料理などに添えるだけで、香り高い和の味わいが引き立ちますよ。
すだち、かぼす、青ゆずの見分け方
見た目がよく似た「すだち」「かぼす」「青ゆず」。どれも香り豊かな“香酸柑橘類”ですが、実はそれぞれに個性があります。ここでは、そんな3つの柑橘の違いや見分け方をご紹介します!
かぼすの特徴
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 主な産地 | 大分県 |
| サイズ | すだちの約2~3倍 |
| 果皮 | 表面はツヤツヤ 見た目はすだちとそっくり |
| 果肉の色 | ややオレンジがかった黄色 |
| 味の違い | 酸味がやさしい まろやか |
| 果汁の量 | 1玉から大さじ2杯ほど |
すだちと見た目がよく似ていますが、かぼすは大きなものではテニスボールほどのサイズになるほど大きく、果肉はややオレンジがかった黄色をしています。酸味はまろやかで、一玉からたっぷり果汁が取れるのも特徴。ジュースやドレッシングに活用されることが多い柑橘です。
青ゆずの特徴
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 主な産地 | 高知県 |
| サイズ | すだちとかぼすの中間 |
| 果皮 | ツヤは少なめ ゴツゴツとした見た目が特徴 |
| 色味 | 全体に黄色が混じった緑色 |
| 旬 | 8~10月 |
| 使い方 | 果汁は少なめで種が多い 香りのよい皮を主に使用 |
| 味わい | 酸味、ほんのり苦味 料理に深みをプラス |
青ゆずは高知県の特産品で、すだちとかぼすの中間サイズ。果皮はツヤが少なく、ややゴツゴツとした見た目が特徴です。旬は8~10月で、果汁は少なめなため主に香りのよい皮を使います。酸味に加えてほのかな苦味があり、料理に深みを与える柑橘です。
すだちの使い道
すだちは、果汁を使用するのはもちろん、果皮をすりおろして使ったり、果皮を薄くスライスして添えるなど、さまざまな使い方が可能です。半分に切って秋刀魚などの焼き魚に添えたり、皮を千切りにしてお吸い物に添えていただくのが一般的ですが、最近は、そばやうどん、鍋など、薄くスライスしたすだちを大胆に加えた料理も人気があります。ここでは、すだちの代表的な使い道を料理ジャンルごとにご紹介します。
すだちを添える
🌟料理例🌟
秋刀魚の塩焼き、ぶりの照り焼き、天ぷら盛り合わせ、から揚げなど
すだちは、料理に添えるだけで味わいが引き締まり、見た目も上品に仕上がります。半分に切って搾ったり、輪切りにして盛り付けたりと、焼き魚や揚げ物といった脂のある料理との相性は抜群です。香りと酸味が加わることで、後味がさっぱりし、食欲もアップします。
汁物に加える
🌟料理例🌟
すまし汁(お吸い物)、すだち入り味噌汁、すだちの香る寄せ鍋、しゃぶしゃぶのつゆなど
すだちは、汁物に香りづけとして加えるのもおすすめ。千切りにした皮や薄切りにした輪切りを浮かべれば、見た目も涼やかで、特別感のある一品に仕上がります。汁にすだちの香りがほんのり移り、食べるたびに爽やかさが感じられます。
和え物や麺類で使う
🌟料理例🌟
おひたし、冷やし中華、うどん、ラーメン、そうめんなど
すだちは、料理の仕上げに少し加えるだけで、ぐっと爽やかな味わいになります。酸味を活かして和え物に果汁を使ったり、輪切りをたっぷりのせた麺料理に仕上げたりと、夏の食卓にぴったりの使い方です。
スイーツやドリンクに使う
🌟料理例🌟
レアチーズケーキ、シャーベット、すだちピール入りパウンドケーキ、ゼリー、モヒート風など
すだちのさっぱりとした酸味と香りは、スイーツやドリンクにもぴったり。果汁を使ってゼリーやシャーベットにしたり、果皮をすりおろしてケーキやクッキーに加えることで、甘さの中に清涼感をプラスできます。甘さを引き立てながら、口の中をさっぱりとリセットしてくれるすだちは、夏のスイーツに特におすすめです。
すだちの使い切りレシピをご紹介!
すだちを丸ごと使って作るレシピをご紹介します。メイン料理の引き立て役として、また、すだちの味わいを主役にしたスイーツやドリンクのレシピもピックアップしてみました。さまざまな使い方ですだちを堪能できるレシピをぜひチェックしてみてくださいね!
すだちで爽やか 鶏むね肉のから揚げ
焼肉のタレで下味をつけた鶏むね肉の唐揚げに、すだちを添えました。食べる直前にすだちを絞れば爽やかな香りが広がりますよ。しっかりと味つけした唐揚げにすだちの酸味がよく合い、さっぱりといただけます。
すだちとおろしで 鶏むね肉と彩り野菜の焼き浸し
いつもと違う焼き浸しを食べたくなったらこちらのレシピがおすすめ!すだちの果汁を絞り、大根おろしと合わせて作る「すだちおろし」を、焼いた鶏むね肉や野菜の上にのせていただきましょう。大根おろしはそのままのせるだけでも十分さっぱりといただけますが、すだちが加わることで口の中に柑橘類のフレッシュな風味が広がり、爽やかさが増します。さっぱりとしたものが食べたい日や暑い日にぴったりな一品です。
すだちで手作りポン酢
柑橘類の果汁やお酢などを使って作られる「ポン酢」。すだちを使っておうちで作ってみましょう!すだちを使うことで、酸味が際立つキリッと引き締まった味わいのポン酢に仕上がります。お鍋にはもちろん、炒め物などの味つけにも使えるので、覚えておくと重宝しますよ!
すだち入り さわらの幽庵焼き
酒、みりん、しょうゆと柑橘類を加えてつくる幽庵ダレに食材を漬け込んで焼きあげる「幽庵焼き」。こちらのレシピでは、幽庵ダレにすだちを活用し、サワラを漬け込みました。すだちの風味がしっかりとサワラに移って上品な味わいが楽しめますよ。
鶏もも肉のすだち照り焼き
食卓にのぼることの多い照り焼きも、すだちをプラスするだけでまったく違った味わいに!すだちは2個用意して、1つは薄切りに、1つは果汁を絞って使います。旨味たっぷりの鶏もも肉に甘辛いタレが絡んだしっかりとした味つけですが、フレッシュなすだちの風味が存分に感じられ、お箸が止まらないおいしさですよ!
すだちでさっぱり 冷たい鶏南蛮つけうどん
うどんのつゆにすだちの香りを移していただく、すだちの鶏南蛮つけうどんはいかがでしょうか。鶏もも肉の旨味が溶けたコクのある味わいのつけつゆに、爽やかなすだちの風味がよく合い絶品!暑い季節はもちろん、温めてもおいしいので寒い時期でもお楽しみいただけます。
すだちのヨーグルトムースケーキ
おやつや食後のデザートにもぴったりな、すだちを4個を使って作るヨーグルトムースケーキです。すだちはスライスしてトッピングに、また果皮をすりおろしたものと果汁も使用して作ります。ふんわりとしたくちどけの軽さに酸味のきいた爽やかな味わいがたまりませんよ!おもてなしにもぴったりなので、ぜひ作ってみてくださいね。
レンジで簡単 すだちジュース
絞る手間なし!自家製すだちジュースを作ってみましょう。すだちをスライスしたら砂糖と合わせて電子レンジにかけるだけ!あっという間においしいすだちジュースの素が完成します。炭酸水などと割ってお召し上がりくださいね。
生姜で爽やか すだちジュース
ジンジャーエールが好きな方におすすめなのが、こちらの生姜入りのすだちジュースです。作り方は先ほどと同様、スライスしたすだちや生姜と砂糖を合わせて、電子レンジでジュースの素を作ります。生姜のパンチが効いた味わいがクセになる爽快なドリンクです。
すだちでさっぱり ノンアルモヒート風
通常はライムとミント、ラム酒で作る、すっきりと涼しげな味わいが魅力のカクテル「モヒート」。このレシピでは、ライムの代わりにすだちを使用してノンアルコールで作ります。カットしたすだちを材料と合わせて潰しながら混ぜるだけで完成!リフレッシュしたい気分のときにもおすすめです。
それぞれに違ってみんないい!柑橘類を使いこなそう!
すだちをメインにかぼすや青ゆずといった柑橘類の特徴やそれぞれの違いをご紹介しましたが、いかがでしたか。それぞれの特徴を活かした使い方があり、好みや料理に合わせて使い分けるとさらに料理の幅を広げることができますよ!こちらでご紹介した内容を参考に、ぜひ柑橘類を使いこなしてみてくださいね。
