日本の固有種である「ししゃも」。小ぶりで頭から尾まで丸ごと食べられるムダのない魚です。しっかり加熱したものは骨まで食べるられることから、カルシウムなどの栄養も注目されています。今回は、そんなししゃもの特徴に加えて、おいしい食べ方も併せてご紹介するので、ぜひチェックしてみてくださいね。
ししゃもの栄養とは?特徴やおいしい調理方法、簡単レシピをご紹介!

- 目次
- ししゃもとは?
- ししゃもの栄養について
- ししゃも(生干し・生)100g当りの栄養素
- カルシウムが豊富
- ミネラルを含む
- ビタミンDを含む
- ししゃものおいしい調理方法
- ししゃもを使ったレシピをご紹介
ししゃもとは?
ししゃもとは、ワカサギなどと同じ、サケ目キュウリウオ科に属する魚です。体長15cmほどの小型の魚で、後半でレシピもご紹介しますがさまざまな調理法でいただくことができます。
普段私たちが「ししゃも」と呼んでいるのは「本ししゃも」と「カラフトシシャモ」の2種類。一つ目は、北海道で漁獲される国産のししゃも。次に説明する輸入物のししゃもと区別して「本ししゃも」と呼ばれることがあります。現在では、水揚げ量が少ななってしまったため、市場に並ぶのは珍しくなってしまいましたが、本来「ししゃも」はこの「本ししゃも」を指します。
一方で、カナダやノルウェー、アイスランドなどから冷凍で輸入されるししゃもは「カラフトシシャモ」と言われるもので、市場に並ぶししゃもの大半をこの種が占めています。スーパーや鮮魚店に並んでいるとどちらも「ししゃも」と呼んでしまいますが、実は両者は別物で、カラフトシシャモは本ししゃもの代用品なんですよ!
そんなししゃもは漢字で「柳葉魚」と書きます。これは北海道で暮らしていたアイヌ民族の使っていた言語であるアイヌ語の「柳(ススまたはシュシュ)」と「葉(ハムまたはハモ)」に由来していると言われています。飢えに苦しんでいたときにアイヌの神に祈りをささげたところ、柳の葉が魚になった、というアイヌの伝説もあるんですよ!
世界の海は広いのにししゃもが北海道の太平洋沿岸でしか漁獲されないことからも、ししゃもの由来とアイヌの伝説には深い関係があるのかもしれません。
ししゃもの栄養について
続いては、ししゃもに含まれる主な栄養素についてご紹介します。ししゃもは1尾当り15~20g程度なので、ししゃも5、6尾分がおよそ100gになりますよ。ぜひ参考にしてくださいね。
ししゃも(生干し・生)100g当りの栄養素
- エネルギー 152kcal
- たんぱく質 21.0g
- 脂質 8.1g
- 炭水化物 0.2g
- 鉄 1.6mg
- ビタミンD 0.6µg
- カリウム 380mg
- カルシウム 330mg
- リン 430mg
カルシウムが豊富
ししゃもはカルシウムが豊富な食材です。開き干し・生のマアジの可食部100g当りのカルシウムが36mgなのに対して、ししゃもは330mgと約10倍ものカルシウムを含んでいます。
ミネラルを含む
ししゃもは、カルシウムをはじめとしたミネラルを含んでいます。カルシウム以外には、体内の浸透圧を調節してくれるカリウムや、歯や骨の形成に使われるリンなどがししゃもの栄養素として挙げられます。
ビタミンDを含む
ししゃもには、カルシウムと一緒に摂ることで吸収を促す働きのあるビタミンDも含まれています。ビタミンDは油に溶けやすい性質があるため、油を使って調理すると効率的にビタミンDを摂取することができますよ。
ししゃものおいしい調理方法
ししゃもは焼いて食べることが多いですが、フライや炒め物などにしてもおいしくいただけます。軽く煮たり、焼いたり蒸したりしたものをマリネするなど活用できる調理の幅が広いのもうれしいポイント!さらにしっかりと火の通ったものは丸ごと食べることができるので、栄養を余すところなく摂ることができるのも魅力です。
ししゃもを使ったレシピをご紹介
ここからはししゃもを使ったレシピをご紹介します。フライパンでシンプルにおいしく焼く方法をはじめ、揚げ物や炒め物、蒸し物などバリエーションも豊富にピックアップしているので、ぜひチェックしてみてくださいね!
フライパンで ししゃもの焼き方
フライパンでサッと焼ける手軽さもししゃもの魅力。サラダ油をひいたフライパンで片面3分ほど加熱するだけで、ふっくらとおいしく仕上がりますよ!トースターや魚焼きグリルとは異なるししゃもの食感もお楽しみくださいね。
簡単おかず ししゃもと枝豆のカリカリチーズ焼き
スナック感覚でいただける、ししゃと枝豆のカリカリチーズ焼きはいかがでしょうか?ししゃもと香ばしいチーズの風味や食感がやみつきになりますよ!ニンニクの香りも効いていて、献立の一品にはもちろん、お酒のおつまみにもぴったりです。
サクサクっと ししゃもフライ
サクサクの衣と卵のプチプチ食感が楽しいししゃもフライのご紹介です。さばく必要がないししゃもは、衣をつけて揚げるだけで作れるので調理も楽チン!ケチャップとマヨネーズで作るお手軽なオーロラソースをつけていただきましょう。
揚げずに簡単 ししゃもの南蛮漬け
揚げずに作る南蛮漬けも試してみませんか?オーブントースターで焼いたししゃもを使用することで香ばしさが加わり、一層おいしい南蛮漬けに仕上がりますよ!シャキシャキとした野菜との食感のハーモニーもお楽しみくださいね。
ししゃもの梅しそパリパリ揚げ
ししゃもを春巻きの具材にした、おつまみにぴったりな一品をご紹介します。パリッと揚がった皮の食感や梅肉や大葉の爽やかな風味がししゃもとよく合います。一度食べたら、また作りたくなること間違いなしのレシピです!
ししゃもとミニトマトのガーリック炒め
オリーブオイルで焼いたししゃもにミニトマトやマッシュルームを加えて作る洋風な一品もおすすめです!白ワインを加えてコンソメで味つけしたシンプルな料理は、ワインのおつまみにもぴったりですよ。手軽に作れるので、ぜひレパートリーに加えてみてはいかがでしょうか。
野菜たっぷりの蒸しししゃも
ししゃもは焼くだけではなく、蒸してもまた違ったおいしさを味わうことができるんです!このレシピでは、ししゃもを根菜類やキャベツと一緒に電子レンジで蒸しました。ポン酢やレモン汁、ごま油などを混ぜ合わせたタレをかけてさっぱりとお召しあがりください。
ししゃもとしめじのみぞれ煮
めんつゆだけで味が決まる、ししゃもとしめじのみぞれ煮はいかがでしょうか。使う食材はシンプルですが、旨味たっぷりの大根おろしがししゃもに絡んで、とってもおいしいですよ!ごはんにもお酒にもよく合う、覚えておくと重宝するレシピです。
さまざまな料理でししゃもを丸ごとおいしくいただこう!
「ししゃも」に含まれる栄養素やおすすめレシピをご紹介しました。ししゃもはさばく必要がないので調理も楽なうえ、無駄なく丸ごといただける優秀な食材です。今回ご紹介したレシピを参考に、ぜひししゃもレシピのレパートリーを広げてみてくださいね!

