スーパーや鮮魚店では一年中販売されていることも多い「ししゃも」ですが、実は私たちが「ししゃも」と呼んでいる魚のほとんどは「カラフトシシャモ」と呼ばれるししゃもの代用品なんです。今回は北海道の限られた地域でしか漁獲されない「ししゃも」の旬や選び方、正しい保存方法を解説!さらに、おいしいレシピも併せてご紹介します。
ししゃもの旬はいつ?特徴や選び方、保存方法について解説!
- 目次
- ししゃもとは?
- ししゃもの旬はいつ?
- おいしいししゃもの選び方
- ししゃもの正しい保存方法
- ししゃもを使ったおいしいレシピをご紹介!
- ししゃもレシピのレパートリーを増やそう!
ししゃもとは?
ししゃもは、サケ目キュウリウオ科に属する日本固有の小型魚で、体長はおよそ15cmほど。北海道の太平洋沿岸のごく限られた地域にのみ生息しており、世界的にも珍しい魚です。
市場に出回っている「ししゃも」のほとんどは、実は「カラフトシシャモ(カペリン)」という別の魚。カナダやアイスランド、ノルウェーなどから輸入されており、ししゃもの代用品として広く流通しています。スーパーなどでよく見かけるのも、このカラフトシシャモであることが多いです。
一方で、本物のししゃも(北海道産)は、漁獲量の減少にともない今では希少な存在となっています。高級魚として扱われることも多く、見かけたらぜひ手に取ってみたい魚です。
💡ワンポイント豆知識
ししゃもは、かつてアイヌ民族の重要な栄養源だった魚といわれています。
「ししゃも」という名前は、アイヌ語の「柳(スス または シュシュ)」と「葉(ハム または マモ)」が語源とされており、「柳の葉のような魚」という意味があると伝えられているんですよ。
ししゃもの旬はいつ?
ししゃもの旬は10〜11月ごろの秋です。ちょうどメスが産卵を控えてお腹に卵をたっぷり抱える時期にあたります。この時期に漁獲されたものは「子持ちししゃも」として出回り、卵のプチプチとした食感と濃厚な旨味が格別です。
スーパーなどで見かけるししゃもは、干物や冷凍品として通年流通しているため、旬がわかりづらいかもしれませんが、本ししゃもを一番おいしく味わうなら、まさにこの秋の時期がベストといえるでしょう。
おいしいししゃもの選び方
市場に出回っているものの多くが子持ちししゃもなので、卵がたくさん詰まったお腹の大きなもの、お腹に割れのないものを選ぶのがおすすめです。
また、冷凍されているものはぬめりが出ていないものを選ぶようにしましょう。ちなみに、北海道産のししゃもは皮が飴色、輸入物のカラフトシシャモは皮が青みがかっています。両者を見分けるときの参考にしてくださいね。
プチプチとした食感も楽しめる子持ちししゃもは人気がありますが、実はししゃもの身本来の味わいを堪能したいのであれば、卵を保有していないオスの方がおいしいとも言われているんですよ!脂ものっていて、焼くとホクホクとした身を楽しめます。オスのししゃもを見かけたら、ぜひ試してみてくださいね。
ししゃもの正しい保存方法
続いては、ししゃもの保存方法について解説します。生のししゃもを保存する場合はすぐに食べるのであれば冷蔵保存、そうでない場合は冷凍保存がおすすめです。
保存する際は、水分をしっかりキッチンペーパーでふき取り、一尾ずつラップに包んでから冷凍用保存袋に入れて保存しましょう。冷凍保存したものを調理するときは、解凍せずにそのまま加熱調理してください。
一度焼いたししゃもを保存する場合は、しっかりと熱を取ってから一尾ずつラップで巻いて冷凍用保存袋に入れ、冷凍庫で保存し、できるだけ早く食べるようにしましょう。
食べるときは必ず再加熱してお召しあがりください。後半でご紹介するようなアレンジレシピに活用するのもおすすめですよ!
ししゃもを使ったおいしいレシピをご紹介!
ただ焼くだけでもおいしいししゃもは、さまざまな料理に活用することのできる優秀な魚です。ここからは、ししゃもを使って作れるおいしいレシピをご紹介します。
ご飯やお酒のお供に ししゃもの甘露煮
しょうゆベースの甘辛だれがしっかり絡んだ、ししゃもの甘露煮のレシピです。ししゃもはオーブントースターで軽く焼いてから、タレと合わせて煮込んでいます。しっかりした味つけで、ごはんやお酒のおともにぴったりですよ!
ししゃもの磯部揚げ
さばく必要がなく丸ごと調理できるししゃもは、揚げ物にするもおすすめです!こちらのレシピでは、青のりと昆布茶を合わせた天ぷら粉をつけてししゃもをカラッと揚げました。青のりの香りと、ししゃものプチプチ食感、衣のサクサク感が三位一体となった味わいに、お箸が止まらなくなりますよ!
カリカリししゃものアジア風なますのせ
ししゃもをいつもとまったく違ったスタイルで食べたいときにおすすめなのが、こちらのレシピ。コーンフレークをまぶしてカリカリに揚げたししゃもに、エスニックな味わいのなますをのせてさっぱりと仕上げました。パクチーの風味やナンプラーが香る甘酸っぱい味わいがあと引くおいしさですよ!
焼きししゃものガーリックトマトソースがけ
香ばしく焼いたししゃもに、ニンニク香るフレッシュなトマトソースをかけました。イタリアンパセリやレモンの風味、トマトの酸味が爽やかさで、ししゃもの旨味とよく合いますよ。ワインやビールによく合う、おつまみにぴったりの一品です。
ししゃもの梅しそ肉巻き
プチプチ食感のししゃもと梅しそを薄切り豚バラ肉で巻いて作る、ししゃもの梅しそ肉巻きもぜひ作ってみていただきたい一品です。ジューシーなお肉に、ふっくらとしたししゃもと梅しそのさっぱりとした風味がよく合い絶品!ごはんにはもちろん、お酒のおつまみにもおすすめなので、ぜひレパートリーに加えてみてくださいね。
ししゃものチリソース炒め
エビで作るのが定番のチリソース炒めをししゃもで作ってみましょう!ラー油で辛味を効かせたチリソースがししゃもとの相性抜群で、お箸が止まらなくなること間違いなし!タケノコやピーマン、長ねぎなども加えているのでボリュームもあり、献立のメインにも最適ですよ。
ししゃものカリカリじゃがいも衣焼き
千切りにしたじゃがいもを衣にしたアイデアレシピ!ししゃものカリカリじゃがいも衣焼きはいかがでしょうか。カリッと焼きあがったじゃがいもの表面が香ばしくスナック感覚でいただくことができますよ!粉チーズやガーリックパウダーを効かせた味わいはやみつき必至です!
カレー香る ししゃものカリカリコーンフレーク焼き
ししゃもを使ってパンチのあるおかずを作りたいなら、こちらのレシピをお試しください!カレー風味のザクザクとした衣とふっくらやわらかいししゃもの食感の違いが楽しめる一品です。そのままでも十分おいしいですが、パクチーやレモンを添えれて爽やかな風味をプラスしてもおいしくいただけます。
ししゃもの炊き込みご飯
ししゃもは、炊き込みごはんの具材にするのもおすすめなんです!こちらのレシピは、丸ごと炊飯器に入れて白だしや生姜とともに炊き込むだけで作れるので忙しい日にもぴったり!仕上げに大葉を混ぜ込めば爽やかな風味が加わり、上品な味わいに仕上がります。
ししゃもレシピのレパートリーを増やそう!
今回は、ししゃもの旬や選び方、正しい保存方法などをご紹介しました。焼くだけでもおいしいししゃもですが、さまざまな料理に活用することでししゃもの魅力はさらにアップします。こちらでご紹介したレシピを参考に、ぜひししゃもレシピのレパートリーを広げてみてくださいね!

