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片栗粉の代用になるものは?特徴やほかの粉類との違いについて解説!

片栗粉の代用になるものは?特徴やほかの粉類との違いについて解説!

揚げ物の衣やとろみづけに使う「片栗粉」。切らしてしまい、慌ててしまったことはありませんか。そんなときは、ご家庭にあるほかの粉類で代用することができます。この記事では、片栗粉の特徴や代用できるもの、ほかの粉類との違いについて解説します。片栗粉の特徴を活かした料理のレシピも必見ですよ。ぜひ参考にしてみてくださいね。

  • 目次
  • 片栗粉とは?
  • 性質と特徴
  • 使い方
  • 片栗粉は何で代用できる?
  • 片栗粉とほかの粉類との違いは?
  • 片栗粉の特徴を活かした料理レシピ
  • 片栗粉を切らしても大丈夫!ほかの粉類で代用してみよう

片栗粉とは?

片栗粉とは、ユリ科の多年草であるカタクリの鱗茎(りんけい)を原料としているデンプンのことを指します。しかし、自生するカタクリが減ってしまったため、明治時代頃からは収穫量の多い「じゃがいも」が代わりに使われるようになっていきます。

じゃがいもから採れるでんぷんは、カタクリと似たような使い方ができ、しかも安価であることから、原材料の切り替えが進みました。現在でも「片栗粉」という名称が使われていますが、ほとんどの片栗粉の原料がじゃがいもでんぷんとなっています。

性質と特徴

片栗粉などのでんぷんは、水を加えて加熱すると粘度が増し、糊状になる性質があります。この性質を活用して、スープやあんかけなどの料理にとろみをつけるという使い方が一般的ですね。

使い方

片栗粉は唐揚げなどの揚げ物の衣や、肉や魚を焼く際のコーティングにも活用されます。表面はカリッと、中はジューシーに仕上がるほか、つみれのつなぎや和菓子などのデザートにも使われる万能食材です。

片栗粉は何で代用できる?

片栗粉はとろみ付けや揚げ物の衣に欠かせない粉ですが、家に常備していないこともありますよね。そんなときは、料理の用途に合わせて米粉・小麦粉・コーンスターチ・葛粉などで代用可能です。ただし、それぞれの粉には仕上がりの特徴があり、料理の見た目や食感に違いが出ます。以下で「とろみ付け」と「揚げ物の衣」に分けて、代用品と特徴をまとめました。ぜひ参考にしてくださいね。

とろみをつけたいとき

代用食材 特徴
米粉 とろみはつくが白濁するため色味に影響
葛粉 透明度が高く料亭でも使用される
コーンスターチ
(トウモロコシでんぷん)
とろみはつくが白濁しやすい

あんかけなど、とろみをつけたい料理の場合は米粉葛粉コーンスターチ(トウモロコシでんぷん)などで代用することができます。葛粉は料亭などでとろみ付けに使用されており、透明度の高いきれいな仕上がりになります。米粉やコーンスターチでもとろみがつきますが、透明ではなく白濁するため、色味の薄い料理では見栄えに影響します。

揚げ物などの衣にしたいとき

代用食材 特徴
小麦粉 しっとりジューシー、表面はきつね色に揚がる
米粉 粒子が細かくサクッと軽い仕上がり、油を吸いにくい
コーンスターチ サクッと軽く仕上がる、油を吸いにくい

揚げ物の衣にしたり、食材の表面にまぶしたりする場合は、小麦粉米粉、コーンスターチで代用できます。片栗粉の衣はカリッとした食感で、表面が白っぽい色に仕上がります。 小麦粉で代用した場合は片栗粉よりもしっとりとしてジューシーで、表面が焦げやすくきつね色に揚がります。米粉やコーンスターチは、片栗粉よりも粒子が細かく、油を吸いにくいため、サクッと軽い仕上がりになります。

片栗粉とほかの粉類との違いは?

料理でよく使う「片栗粉」と「小麦粉」。似ているようですが、主成分や性質には大きな違いがあります。特に「グルテンを含むかどうか」がポイントで、料理の仕上がりや食感に影響します。以下の表で、片栗粉と小麦粉(薄力粉・中力粉・強力粉)の違いを整理しました。

粉の種類 主成分 グルテンの有無 特徴・性質
片栗粉 でんぷん 含まれない 水を加えてもグルテンを形成せず
生地にはならない
薄力粉 でんぷん
+たんぱく質
少ない 軽い仕上がり
片栗粉代用なら薄力粉
中力粉 でんぷん
+たんぱく質
中程度 弾力と粘りのバランスが良い
強力粉 でんぷん
+たんぱく質
多い 弾力の強い生地になる

主成分・グルテンの有無

片栗粉の主成分はでんぷんで、小麦粉のようにグルテンを形成するたんぱく質はほとんど含まれていません。小麦粉はグルテンの含有量によって呼び名が異なり、薄力粉、中力粉、強力粉の順にグルテンの量が多くなります。グルテンの量が増えるほど固くなりやすいので、片栗粉の代用とする場合は薄力粉を使うようにしましょう。

特徴・性質

小麦粉に水を入れて混ぜ合わせ、力を加えて捏ねるとグルテンが作られ、弾力性と粘性のある生地になります。一方、でんぷんが主な成分である片栗粉は、水を加えて捏ねても小麦粉のような生地にはなりません。この性質により、小麦粉をつくねなどのつなぎとして使用した場合、片栗粉に比べて固い仕上がりになります。

片栗粉の特徴を活かした料理レシピ

片栗粉の特徴が分かったところで、片栗粉を使った料理のレシピをご紹介します。とろみが決め手の料理や揚げ物、スイーツのレシピまでピックアップしているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

キャベツたっぷり八宝菜

とろみがおいしさの決め手になる料理の代表といえば、中華料理ですよね。こちらは具だくさんの八宝菜のレシピです。片栗粉をあらかじめ調味料と混ぜ合わせておくと、ダマになりにくくきれいに仕上がりますよ。コクのある味つけで、ごはんがすすむ一品です。

おうちで簡単 天津飯

町中華の人気メニューである天津飯を、ご家庭で簡単に作れるレシピです。カニカマ入りのふわふわ卵にとろりとした餡がよく合い、クセになる味わいですよ。手に入りやすい材料で簡単に作れるので、ランチや夕飯にぜひお試しくださいね。

ほっこり大根のそぼろあんかけ

ほっこりおいしい、そぼろあんをかけた大根の煮物をご紹介します。水溶き片栗粉を加えたら、かき混ぜながらしっかりと加熱するのがとろみ付けのポイントです。片栗粉と水は1:2の割合で、とろみの様子を見ながら入れる量を調整してくださいね。

卵とじうどん

ぱぱっと簡単に作れる、卵とじうどんはいかがでしょうか。とろみをつけたつゆに溶き卵を回し入れてかき混ぜると、卵がふわっと広がります。めんつゆがなくてもご家庭によくある調味料で作ることができるので、覚えておくと便利なレシピです。

照り焼きチキン

甘辛味でごはんがすすむ、照り焼きチキンのレシピをご紹介します。鶏もも肉に片栗粉をまぶして蒸し焼きにすることで、やわらかくジューシーな仕上がりに。手に入りやすい材料で簡単に作れるので、ぜひお試しくださいね。

定番 豚肉の生姜焼き

家庭の定番料理、豚肉の生姜焼きのご紹介です。豚肉の表面に片栗粉をまぶして焼くことで、水分を閉じ込めてやわらかく仕上がるだけでなく、タレも絡みやすくなります。生姜を効かせた甘辛のしっかりとした味つけで、お箸がすすみますよ。

鶏むね肉でさっぱり治部煮

石川県の郷土料理である「治部煮」を、手軽に作れるようにアレンジしました。そぎ切りにした鶏むね肉に片栗粉をまぶしてから煮ることで、パサつかずにしっとりとした食感に仕上がります。鶏むね肉は火が通ったらすぐに鍋から取り出してくださいね。

カリッとジューシー!鶏の唐揚げ

カリッとジューシーな鶏の唐揚げを作ってみませんか。衣に片栗粉を使うことで、カリッとした食感の唐揚げに仕上がりますよ。生姜とニンニクに加えて、ごま油の香ばしい風味も食欲をそそり、ごはんにもお酒にもよく合う一品です。

焼肉のタレで簡単に ブリの竜田揚げ

旨味たっぷり!ブリの竜田揚げのご紹介です。片栗粉をまぶして揚げることで、ブリの旨味が凝縮して食べ応え抜群の仕上がりに。味つけは焼肉のタレのみで簡単に味が決まるので、手軽にお試しいただけますよ。ぜひ作ってみてくださいね。

片栗粉で簡単 ぷるぷるひんやりわらび餅

材料3つで作れる、ひんやり涼し気なわらび餅のレシピです。片栗粉の性質を活かして、和風のスイーツを簡単に手作りすることができますよ。黒蜜の濃厚な甘さときな粉の香ばしさが、ぷるんとしたお餅によく合います。

片栗粉を切らしても大丈夫!ほかの粉類で代用してみよう

片栗粉は、小麦粉や米粉などご家庭によくある粉類で代用することができます。それぞれ特徴に違いがあるため、用途に応じて選んでみてくださいね。

また、クラシルでは片栗粉の特徴を活かした料理のレシピをたくさんご紹介しています。ぜひ参考にしていただき、レパートリーを広げてみてくださいね。

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