ベシャメルソースとは？ホワイトソースとの違いと基本の作り方を解説

バターと小麦粉に牛乳を加えて作る「ベシャメルソース」。なめらかな口当たりで、グラタンやクリームコロッケなど幅広い料理に使われますが、「ホワイトソースとどう違うの？」と思う方も多いのではないでしょうか。本記事ではベシャメルソースの特徴やホワイトソースとの違い、基本の作り方を解説します。後半のアレンジレシピも必見です！

ベシャメルソース（sauce béchamel）は、とは、バターと小麦粉で作ったルーに温めた牛乳を少しずつ加えて作る、フランス料理の基本となる白いソースのことです。

とろりとなめらかな口当たりと上品なコク、白く仕上がる見た目が特徴で、グラタンやラザニア、クリームコロッケ、シチューなど幅広い料理に活用できます。

ベシャメルは「白いソース」の代表格で、ホワイトソースのなかでももっとも基本的なタイプです。シンプルな材料だからこそ、バターの風味やルーの火の通し方で仕上がりの味わいが大きく変わります。

また、ベシャメルソースをベースにして、

チーズや卵黄を加えて「モルネーソース」に、トマトピューレをプラスしてフランス本場の「オーロラソース」に仕上げるなどアレンジもさまざま。

このように多彩な料理のベース（母体）となることから、ベシャメルはフランス料理の「5大ソース（母ソース）」のひとつに位置付けられているんですよ。

ベシャメルソースと使い方や見た目がよく似ているソースに「ホワイトソース」がありますが、一体どのような違いがあるのでしょうか？

実はホワイトソースは「白い見た目をした洋風ソースの総称」で、その代表的な基本形がベシャメルソースです。違いを下の表で整理します。

とはいえ、日本では「ホワイトソース＝ベシャメルソース」というイメージが定着しているため「ホワイトソースとベシャメルソースは同じもの」と考えても問題はありません。

レシピに「ホワイトソース」とだけ書かれている場合は、特別な指定がない限り、基本的に「ベシャメルソースを使う」と覚えておきましょう。

クリーミーでなめらかな口当たりが魅力のベシャメルソースは、いくつかのポイントを押さえれば家庭でも十分にきれいに仕上がります。

以下で、ベシャメルソースの材料や作り方を確認してみましょう。

• 薄力粉
• 有塩バター
• 牛乳
• コンソメや塩こしょう（味を調えたいとき）

①フライパンに有塩バターと薄力粉を入れ、木べらでかき混ぜながら弱火で熱します。

②粉っぽさがなくなり、ひとまとまりになるまで炒めたら、弱火で熱したまま牛乳を少量ずつ加え、その都度混ぜ合わせます。

③とろみがついたタイミングでコンソメ、塩こしょうなどで味を調え、火からおろしたら完成です。

• 焦げつきやすいため、火加減は最初から最後まで「弱火」をキープしましょう。

• 牛乳は一気に加えるとダマになってしまうことがあります。少量ずつ加えて、その都度木べらなどを使ってしっかりと混ぜ合わせましょう。

• ダマができたらいったん火を止め、ホイッパーでよく混ぜます。

• ゆるいときは少し煮て水分を飛ばし、硬いときは牛乳でのばして、濃度を調整できますよ。

ベシャメルソースやホワイトソースの特徴を確認したところで、さっそくホワイトソースを作ってみましょう！火加減や混ぜ方など、動画なら一目でチェックできますよ。

今回は定番のレシピだけでなく、電子レンジで作れるレシピもピックアップしました。どちらも覚えておくと便利ですよ。

ふわっと広がるバターの風味がたまらない、ホワイトソースの作り方をご紹介します。作り方はとても簡単で、フライパンで薄力粉と有塩バターをひとまとまりになるまで弱火で炒めたら、牛乳で少しずつ伸ばしていくだけ！覚えておけば、グラタンやホワイトシチュー、グラタンなどを作るときにも役立ちますよ。手作りならではのクリーミーな味わいをお楽しみくださいね。

とにかく手軽にホワイトソースを作りたいときは、電子レンジの出番！一度に加熱するのではなく3回に分けて加熱し、その都度よく混ぜ合わせることでダマになるといった失敗を防ぎ、口当たりなめらかなホワイトソースに仕上げることができます。パパッと簡単にできあがるので、時間がないときにもぴったり！ぜひ作ってみてくださいね。

ここからはおすすめのアレンジレシピをご紹介します。おいしいのはもちろん、見た目も華やかなレシピをピックアップしたので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

ボリューム満点！お子様も大人も喜ぶ、マカロニグラタンのご紹介です。とろーり濃厚なホワイトソースがマカロニやホワイトマッシュルーム、ベーコン、玉ねぎによく絡み、やみつきになること間違いなし！マカロニの代わりにごはんを使ってドリアにアレンジしてもおいしいので、ぜひ試してみてくださいね。

中身をくり抜いた坊ちゃんかぼちゃの中に具だくさんのクリームソースをたっぷり詰めて、味も見た目もボリュームも大満足な一品に仕上げました。一見手が込んでいるように見えますが、電子レンジを使って手軽に作れるうれしいレシピです！でき立てアツアツのうちに、ぜひお召し上がりくださいね。

市販のルーがなくても大丈夫！一から丁寧に作る、ホワイトシチューのご紹介です。味を見ながら調整できるので、自分好みの味わいに仕上げたいときにもぴったり！とろっとクリーミーで濃厚なおいしさをぜひご堪能くださいね。

フライパンひとつでパパッと作れる簡単レシピですが、味は絶品！牛乳のふくよかな味わいを感じられるクリームソースに鶏もも肉の旨みが溶け出し、シンプルながら奥深い味わいに仕上がります。ブロッコリーやにんじんなどお好みの野菜を加えてもおいしいので、ぜひお試しくださいね。

普段のメニューはもちろん特別な日にもぴったり！見た目もおしゃれなポットパイのご紹介です。ふわっとレモンの風味が広がるクリームソースが魚貝の旨みを引き立て、後引くおいしさですよ。サーモンやエビ、イカなどお好みの魚介でアレンジしてみてくださいね。

外はサクサク、中はとろとろ！晩ごはんのおかずに、カニクリームコロッケはいかがですか？ポイントは、冷蔵庫でタネをしっかり冷やし固めたら、バッター液でコーティングすること！うまく成形できない、揚げると破裂するといった失敗もしにくくなりますよ。ぜひひと手間かけて、おいしく作ってみてくださいね。

市販のホワイトソースを使って簡単に作れる、お手軽クロックムッシュのご紹介です。クリーミーなホワイトソースにハムの旨み、とろーりとろけるチーズのコクがよく合い、たまらないおいしさですよ！ボリューム満点なので、朝ごはんや休日のブランチにもおすすめです。

いつもとひと味違うグラタンが食べたいときにおすすめなのが、アボカドのカップグラタンです。アボカドのまったり濃厚な味わいにベーコンの塩気がアクセントになり、ついつい食べ進める手が止まらなくなりますよ！よく熟したアボカドが手に入ったら、ぜひ作ってみてくださいね。

今回は、ベシャメルソースの特徴やホワイトソースとの違い、作り方などをご紹介しました。バターと小麦粉、牛乳のシンプルな材料で作れるベシャメルソースは、コツさえ押さえれば家庭でもなめらかに仕上げられます。グラタンやホワイトシチューなどはもちろん、ひと手間加えるだけでほかのソースにアレンジできるのも魅力的ですよね。身近な材料で作れるので、この機会にぜひレパートリーに取り入れて、料理の幅を広げてみてくださいね。