爽快感のある香りに爽やかな味わい、ときにお皿に彩りを添えてくれる「ミント」は、ガムや歯磨き粉にも使用される原料として馴染みのあるハーブです。今回はそんなミントの特徴とともに、ミントの代表「ペパーミント」と「スペアミント」の違いや、ミントを活用したレシピをご紹介します。ぜひ最後までチェックしてみてくださいね。
ペパーミントとスペアミントとの違いとは?特徴や種類、レシピをご紹介!
- 目次
- ミントとは
- ペーパーミントとスペアミントの違い
- ペパーミント
- スペアミント
- ミントは料理にどう使う?
- ミントを使ったドリンクレシピをご紹介!
- カルダモン香るさわやかなライムミントソーダ
- シトロンミントソーダ
ミントとは
ミントはシソ科ハッカ属の多年草で、世界中に広く分布しているハーブの一種です。自然雑種ができやすいため、その品種は600種以上とも言われていましたが、現在では40種ほどにまとめられており、その多くが多年草に分類されています。世界各地に分布しているミントは、一般的にメントールの爽やかな香りが特徴的ですが、なかにはチョコレートやグレープフルーツ、バナナなどの香りを放つミントもあり、葉の形や大きさも品種によってさまざまです。
ちなみに日本に自生している「ニホンハッカ(ジャパニーズミント)」は、l(エル)-メントールの含有量が高く、主に香料として使用されています。
ペーパーミントとスペアミントの違い
現在、40種類ほどに分類されているミントですが、そのなかで身近なミントと言えば「ペパーミント」と「スペアミント」ではないでしょうか。ここでは、両者についてそれぞれの特徴や使い方などを掘り下げてみましょう。
ペパーミント
「ペパーミント」は、スペアミントとウォーターミントの自然交配で生まれた品種で、「セイヨウハッカ」や「コショウハッカ」とも呼ばれています。
l(エル)-メントールを多く含んでいることから、強い清涼感を感じるのが特徴です。この特徴を活かして、アイスクリームやガム、飴、ミントティーなどに利用されています。草丈は60~90cm、茎の先に淡いピンク色の小さな花を咲かせます。先が尖った葉の形状が特徴的で、スペアミントと見分ける際には葉の形からも見分けることができますよ。
ちなみに日本では、江戸時代から和種ハッカの栽培がおこなわれており、このハッカはペパーミントの仲間に分類されています。
スペアミント
エスニック料理にはミントを使った料理が多くありますが、その際に使用されることが多いのが「スペアミント」です。ほかに「オランダハッカ」や「ミドリハッカ」と呼ばれることも。ヨーロッパや中近東、東南アジアなどで広く親しまれている品種で、草丈は30~100cm、茎の先にピンクや白、薄い紫色の花を咲かせます。葉先や花の形が槍(spear スペア)に似ていることから、「スペアミント」の名前で呼ばれるようになったと言われているんですよ。清涼感においてはペパーミントに劣りますが、爽やかさのなかに甘さを感じる香りがあるのが特徴で、料理やドリンクにも多く用いられます。この甘く爽やかな香りの成分はl(エル)-メントールではなく「l(エル)-カルボン」という成分によるもので、ペパーミントとは含有している成分が異なります。
香りの違いはありますが、どちらも食用や飲用のほか、葉から抽出した精油を食品や歯磨き粉、化粧品などの香料として利用します。
ミントは料理にどう使う?
パクチーやバジルと並び、エスニック料理に使用される機会の多いミント。タイやベトナムでは、スペアミントが使われることが多く、バインセオやフォー、生春巻きやサラダ、炒め物などさまざまな料理でミントの香りや味わいを楽しむことができます。お菓子やハーブティーなどのドリンクに活用されることも多く、活用の幅がとても広いハーブと言えるでしょう。
ペパーミントを使用するか、スペアミントを使用するかによって味わいがまったく違ってくるので、料理や仕上がりのイメージに合わせてどちらを使用するかを選ぶとよさそうです。
ミントを使ったドリンクレシピをご紹介!
ここからはドリンクやスイーツ、おかずにミントを活用するレシピをご紹介します。まずは、ミントをドリンクに使用するレシピからチェックしていきましょう!ミントの香りがダイレクトに楽しめるさまざまなドリンクをピックアップしました。
カルダモン香るさわやかなライムミントソーダ
ライムの果汁にカルダモンの香りのシロップを合わせて作るソーダのレシピです。カルダモンのシロップ作りには、電子レンジを活用します。フレッシュな柑橘系の味わいとカルダモンの香り、ミントの風味が絶妙にマッチした爽やかなドリンクです。
シトロンミントソーダ
ピッチャーにたっぷり作るミントドリンクはいかがでしょうか。レモンとライムの果汁に、ミント、はちみつ、トニックウォーターを注いで作ります。トニックウォーターのほろ苦さがシトラスとミントの味わいによく合い、とってもおいしいですよ!水分補給にもぴったりなごくごく飲めるドリンクです。
レモンとミントのフレーバーウォーター
ミントを使って作るフレーバーウォーターもおすすめです。ピッチャーにレモンとミントを入れて水を注いだら、しっかり冷やすだけで作れますよ。すっきりとした後味だけでなく、香りも楽しめるドリンクです。
ミントを使ったスイーツのレシピ
続いてご紹介するのは、ミントを使って作るスイーツのレシピです。そのまま使うのはもちろん、フレッシュミントをスイーツに活かす方法もわかるレシピをピックアップしてみたので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
材料4つで パイナップルミントジェラート
缶詰のパイナップルとマシュマロを使って作るジェラートのレシピです。マシュマロを加えることで、なめらかになるだけでなく空気を含んだような軽い口当たりに仕上がります。泡立て器もミキサーも使わず揉むだけで作れるところもうれしいポイント。細かく刻んだミントの風味がしっかりプラスされ、リゾート感のある味わいのジェラートに仕上がります。
ミントの葉で チョコミントアイス
アイスクリームのなかでも人気の高いチョコミントアイスも自宅で作ることができるんです!温めた牛乳の中に粗く刻んだミントを入れ、香りを移してから漉して作ります。濃厚なミルクアイスに爽やかなミントの香りと砕いたチョコレートが相性抜群です。
チョコミントのさわやか生チョコタルト
フレッシュなミントにミントシロップも加えて作るタルトのレシピです。フレッシュミントはみじん切りにしたものをそのまま加えるので、ホワイトチョコレートと生クリームで作るフィリングに味と風味のアクセントを添えてくれますよ。
ミントを使ったおかずレシピ
最後にご紹介するのは、ミントをおかずに活用する方法です。意外に感じられる組み合わせも、実はミントの味わいや風味がうまく全体をまとめてくれるんです。ぜひ試してみてくださいね!
冷しゃぶとミントのさっぱりサラダ
エスニックなテイストにマッチするミント。こちらのレシピでは、オイスターソースやナンプラーで作ったタレでいただく冷しゃぶにミントを合わせてみました。薬味のように仕上げにのせることで、見た目にも華やかになります。
ニラとミントの塩炒め
ミントは炒め物に使うのもおすすめ。こちらのレシピでは、きゅうりやニラとともに炒めてみました。ミントが加わることで、塩のみのシンプルな味つけとは思えない風味豊かで深みのある味わいの一品が完成します。
お家でラープガイ
鶏ひき肉で作るタイのサラダ「ラープガイ」を作ってみませんか。ナンプラーやライム果汁で作るピリ辛なエスニックテイストのサラダには、ミントのほかにパクチーやバイマックルーとともに、煎った米も加えて風味豊かに仕上げました。
鶏ささみとミントのエスニック風チャーハン
定番のチャーハンとはひと味違うエスニック風のチャーハンにはミントがよく合います。鶏ガラスープの素やレモン汁、ナンプラーで味つけし、旨味のなかにほのかに酸味を感じる味わいに。ミントは炒めることでごはんとしっかり馴染んで一体感のある仕上がりになりますよ。
万能ハーブ「ミント」をもっと活用してみよう!
ペパーミントとスペアミントの違いやミントを使ったレシピをご紹介しましたが、いかがでしたか。使い方を知らないと手を出しにくいハーブも、活用方法を知ると料理にスイーツ、ドリンク作りと、万能であることがおわかりいただけたのではないでしょうか。こちらの記事を参考に、ぜひ日々の食卓にミントを取り入れてみてくださいね。