「ペアリング」という言葉をご存知ですか?ワインと料理の組み合わせとは知っていても、具体的な楽しみ方を知っている方は意外と少ないかもしれません。今回はペアリングの意味をはじめ、マリアージュとの違いや、組み合わせのポイントなどについてご紹介します。記事後半でご紹介する、ワインによく合う料理レシピは必見です!
ワインの「ペアリング」について知りたい!意味や組み合わせ方法について徹底解説!

- 目次
- ペアリングとは?
- ペアリングとマリアージュは何が違う?
- ワインと料理はの組み合わせ方は?
- 自宅やレストランでペアリングを楽しむには?
- 赤ワインに合わせたい!おすすめの料理のレシピをご紹介
- 白ワインに合わせたい!おすすめの料理のレシピをご紹介
- 気軽にペアリングを楽しんでみよう!
ペアリングとは?
「ペアリング」とは、ワインと料理の組み合わせのこと。料理と相性のよいワインを合わせると、互いの持ち味を引き立て、よりおいしく感じるのがペアリングの魅力です。
ペアリングと聞くと、ワイン会をイメージする方も多いかもしれません。しかし、自宅で料理と相性のよいワインを合わせたり、レストランでコースに合わせたワインをソムリエに選んでもらったりと、さまざまなシーンでペアリングは行われています。近年はペアリングコースを提供するお店も多く、ワインの新しい楽しみ方として人気を集めているそうですよ。
ペアリングとマリアージュは何が違う?
ペアリングとよく似た言葉に「マリアージュ」があります。マリアージュはフランス語で結婚という意味で「2つの異なるものが調和して新しいものを生み出す」ことを表します。つまり、ワインと料理が結婚したかのように調和することで、新しい味わいを生み出すことを「マリアージュ」というのです。
ペアリングとはワインと料理の組み合わせのこと、マリアージュとはペアリングによって生まれる味や香りのハーモニーのことを表します。例えば、ブルーチーズに赤ワインをペアリングすると、ブルーチーズの塩気が和らいでほんのりとした甘味を感じることがあります。この甘味こそが、マリアージュによって生まれる新しい味わいなのです。
また、マリアージュはワインだけではなく、食材とソース、スイーツとお茶、和食と日本酒、音楽とアートなど、さまざまな組み合わせによる調和を表現するときにも使われます。
ワインと料理はの組み合わせ方は?
ペアリングを楽しむためには、ワインと料理の共通点を見つけることがポイントです。代表的な組み合わせ方を3つご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
似ているもの合わせる
ひとつ目は、ワインと料理が似ているもの同士を合わせることです。ポイントは「色」「香り」「重み」と3つの共通点を見つけること。例えば、ビーフシチューなど赤〜茶色い色をした重めの料理にはフルボディの赤ワインが、魚介のサラダなど白〜緑色をした軽めの料理には辛口の白ワインがよく合います。
また、ワインは100種類以上の香りがあり、さまざまな食材の香りで表現されます。赤ワインならカシスやチェリー、チョコレート、スパイスなど、白ワインならレモンやりんご、ハーブ、トロピカルフルーツなどです。例えば、牛肉のペッパーステーキにはスパイシーな赤ワイン、白身魚のレモンソースには柑橘系の香りがする白ワインと、同じ香りのものをペアリングすると、マリアージュする確率が高くなります。
産地が同じものを合わせる
ふたつ目は、料理とワインの産地を合わせることです。ワインは世界各国で造られており、その土地の風土に合ったワインと郷土料理があるので、それらを合わせるのは自然なペアリングといえるでしょう。
例えば、フランス・アルザスの郷土料理に「シュークルート」という料理があります。こちらは豚肉やソーセージ、発酵キャベツなどを煮込んで作る、やや酸味の効いた塩味の煮込み料理です。こちらには、同じアルザス特産のぶどうであるリースリングやピノグリなどを使った、やや酸味の効いたミネラル感の強い白ワインがよく合います。
とはいっても、同じ土地のワインと料理を合わせるのは少しマニアックなので、フランス料理にはフランスワイン、和食には国産ワインと、まずは同じ国のワインと料理でペアリングを楽しんでみるのもよいでしょう。
対照的なものを合わせる
3つ目は、味わいが対照的なものを合わせることです。ワインと料理は似ているものを合わせるのが一般的ですが、実は対照的なものをペアリングすることもできます。
例えば、甘口のデザートワインはフルーツのコンポートやチョコレートなど、甘いもの同士をペアリングするのが一般的です。しかし、実はデザートワインはブルーチーズと相性がよく、ブルーチーズの個性的な風味と塩気を和らげ、甘じょっぱい味わいを楽しむことができます。デザートワインははちみつのような風味があるので、フォアグラのテリーヌや生ハムメロンなど、はちみつと相性のよい料理と合わせてみるのもおすすめです。
自宅やレストランでペアリングを楽しむには?
自宅でペアリングを楽しむときは、自分でワインを選ぶのも楽しみのひとつです。ペアリングに迷ったときは、ボトルの裏側にボディの重さや香りの特徴、相性のよい料理などが書いてあることが多いので、それらを参考にしながら選ぶのがおすすめです。どうしても分からない場合は、ソムリエのいるワインショップで相談すると、相性のよいワインを選んでくれますよ。
また、レストランでペアリングを楽しみたいときは、ペアリングコースがあるお店を選ぶのがおすすめです。料理ごとに厳選したワインを提供してくれるので、一度に何種類ものペアリングを楽しむことができますよ。予算はお店にもよりますが、料理とワインを合わせて1万円前後になることが多いようです。もし興味がある方は、インターネットで「ワイン ペアリング コース」と検索してお店を見つけてみてくださいね。
赤ワインに合わせたい!おすすめの料理のレシピをご紹介
さてここからは、赤ワインによく合う料理レシピをご紹介します。どれも赤ワインと相性のよい食材を使ったレシピを中心にピックアップしましたので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
サラダ風ステーキ 牛肉のタリアータ
タリアータとは、イタリア風の牛ステーキのこと。甘酸っぱいバルサミコソースを合わせると、コクのある酸味が赤ワインのおいしさを引き立ててくれます。ぜひミディアム〜フルボディの赤ワインと一緒に、そのおいしさを堪能してみてくださいね。
ハムとブルーチーズのムース
まったりとクリーミーな、ハムとブルーチーズのムースです。作り方はとても簡単で、ハムやブルーチーズをフードプロセッサーで撹拌し、ホイップクリームと合わせるだけ!ブルーチーズの塩気が効いた濃厚な味わいは、赤ワインのおつまみにぴったりですよ!
チーズたっぷり ボロネーゼパスタ
ボロネーゼパスタを作るときは、隠し味に赤ワインを加えてみましょう。味わいにグンと奥行きが出るうえ、赤ワインと相性抜群な味わいに仕上げることができますよ!仕上げに粉チーズをたっぷりとかけて、濃厚な味わいをぜひお楽しみください。
スキレットで 砂肝のアヒージョ
アヒージョなどにんにくをたっぷりと使った料理には、軽めの赤ワインがよく合います。こちらのレシピでは砂肝を使って、おつまみにぴったりなコリコリとした食感に仕上げました。旨味が染み出たオリーブオイルがおいしいので、ぜひバゲットを浸してお召し上がりくださいね。
白ワインに合わせたい!おすすめの料理のレシピをご紹介
続いては、白ワインによく合う料理レシピをご紹介します。ソースに白ワインを加えるレシピが多いですが、合わせるワインを使うと互いの相性がグンとよくなります。ぜひ参考にして、ペアリングを楽しんでみてくださいね。
鯛のソテーレモンバターソース
鯛のソテーにケーパーソースを合わせて、白ワインにぴったりな味わいに仕上げました。バターのコクとレモンの風味がよく合う、爽やかな風味でお箸がすすみます!ぜひ柑橘系の香りの白ワインと合わせてみてくださいね。
チキンのケーパー風味ソテー
ジューシーな味わいが食欲をそそる、チキンのケーパー風味ソテーです。皮目をカリッと焼いた鶏もも肉に、ケーパーの酸味が効いたソースがマッチしてたまらないおいしさ!ミニトマトの彩りもよく、おもてなしのひと品としても喜ばれますよ。
カキのエスカルゴ風
白ワインに合う食材の代表格、カキを使ったエスカルゴ風です。旨味たっぷりなカキに香り高いエスカルゴバターがマッチした、風味豊かでジューシーな味わいをお楽しみいただけます。キリッと辛口の白ワインを合わせると、そのおいしさに驚くこと間違いありませんよ!
タラとあさりでアクアパッツァ風
アクアパッツァはお店でいただくイメージが強いですが、フライパンひとつで簡単に作ることができます。味つけは塩こしょう、白ワインとシンプルなので、合わせるワインを使うとペアリングしやすくなりますよ。ぜひ作ってみてくださいね。
とろとろクリーミー ブッラータと生ハムピーチ
クリーミーなブッラータに生ハムと桃を合わせた、おしゃれな味わいの前菜です。こちらの料理には、やや甘口の白ワインかデザートワインを合わせるのがおすすめ!特にデザートワインを合わせると、はちみつのようなコクがブッラータのおいしさを引き立ててくれますよ。
サクサク 魚介のフリット
サクッと軽い食感の魚介のフリットです。エビやイカ、タラなど食感のよい具材をカラッと揚げると、白ワインのおつまみにぴったりな味わいに!仕上げにレモンを絞っていただくので、ワインも柑橘系の香りのものを合わせるのがおすすめです。
気軽にペアリングを楽しんでみよう!
今回はペアリングの意味をはじめ、マリアージュとの違いや組み合わせのポイント、ワインによく合う料理レシピなどをご紹介しました。ワインと料理、それぞれ相性のよいものを合わせるとその相乗効果で絶妙なマリアージュを楽しむことができます。気軽に楽しみたいときは自宅で、特別な日はお店でペアリングコースと、そのときのシーンに合わせてペアリングをお楽しみくださいね。
※20歳未満の飲酒はやめましょう。