最終更新日 2024.3.12

鯛の旬はいつ?おいしい鯛の選び方やさばき方について徹底解説!

鯛の旬はいつ?おいしい鯛の選び方やさばき方について徹底解説!

お祝い事に欠かせない魚の「鯛」。おめでたいときに食べるからこそ、おいしいものを選びたいですよね。今回は、鯛の種類や旬、おいしい鯛の選び方の解説に加えて、一尾丸ごと購入した際のさばき方もご紹介します。後半では、下処理した鯛を使ったおすすめのレシピもご紹介するので、ぜひ最後までチェックしてみてくださいね。

  • 目次
  • 鯛とは?
  • 鯛の種類
  • マダイ
  • チダイ
  • クロダイ
  • 鯛を食べるのにおすすめの時期
  • おいしい鯛の選び方
  • 鯛のさばき方

鯛とは?

鯛とは、スズキ目タイ科マダイ属の魚類です。一説によると、日本各地にある縄文時代頃の遺跡からタイの骨が見つかっていることから、日本人が食用として親しんできた最古の魚とも言われています。「古事記」「日本書紀」「万葉集」など名だたる日本の歴史書物に名前が載っているタイは、日本において古来から重用されてきた魚であることが伺えます。

そのような理由から、実はタイ科に属していないにも関わらず「タイ」の名前が付けられている「あやかりダイ」もたくさんいるんですよ。タイは200種類以上あると言われていていますが、その多くがタイにあやかってその名前を借りているだけなのだそうです。実際のところ、正式なタイはそのうちのたった24種類で、さらに日本近海に生息しているものとなると、マダイ、チダイ、キダイ、キビレアカレンコ、ホシレンコ、タイワンダイ、ヒレコダイ、クロダイ、キチヌ、ヘダイ、オキナワキチヌ、ミナミクロダイ、ナンヨウチヌの13種類に限られます。

例えば、スーパーなどでも見かける機会の多い「キンメダイ」も名前に「タイ」が入っていますが、属しているのはキンメダイ科で、マダイなどが属するタイ科とはまったく別種の魚になるのです。

鯛の種類

ここからはタイ科に属する代表的なタイのうち、マダイ、チダイ、クロダイの3種類の特徴などについてご紹介します。

マダイ

お祝いの席に並ぶ高級魚として有名な「マダイ」。体表の赤い色味が華やかで、高級感あふれる立派な佇まいは、まさにお祝い事にぴったり。お刺身にすると、透明感のある白身に桜色の血合いが映え、ギュッと引き締まった肉質と甘みのある味わいが特徴です。生食するほか、お米と一緒に炊き込んで作る鯛めしやタイのあらを使って作るあら汁、あさりなどとともに蒸し焼きにしていただくアクアパッツァなどにしてもおいしくいただくことができますよ。

チダイ

マダイ同様、スズキ目タイ科マダイ属に属する「チダイ」。マダイに味も姿も似ていることから、マダイの代わりとしてお祝い料理に登場することも多い魚です。エラの縁が血でにじんでいるように見えることが名前の由来になっているそうです。マダイと似ていますが、チダイはエラぶた近くにある「鰓膜(さいまく)」と呼ばれる箇所に赤い部分が多いのが特徴で、この部分が両者を見分けるためのポイントにもなっています。サイズ的に小ぶりなものが多いのもチダイの特徴のひとつです。

クロダイ

マダイやチダイと打って変わって、黒みを帯びた体表の色が特徴の「クロダイ」。関西より西では「チヌ」と呼ばれていて、特に瀬戸内海周辺では、名物料理などに使用されることもあるメジャーな魚になっています。透明感のある白身はマダイのようですが、血合い部分は赤色に近く、盛り付けた際のコントラストがはっきりしています。こちらもカルパッチョなどとして生食できるほか、煮つけやソテーなどさまざまな料理に活用できます。

鯛を食べるのにおすすめの時期

ここでは、さまざまな種類のあるタイの中から、もっとも代表的な「マダイ」を食べるのにおすすめの時期について解説します。年間を通して水揚げされ流通しているタイですが、天然物のマダイを食べるなら、春と秋が狙い目。この時期のマダイは、それぞれ「桜鯛」「もみじ鯛」と呼ばれていて、桜鯛は産卵期が近いため白子や卵が、もみじ鯛はエサをたくさん食べて脂ののりもよくなってきていることから、よりおいしい肉質を楽しむことができます。

おいしい鯛の選び方

こちらもマダイを選ぶ際のポイントをご紹介します。色味は天然物と養殖物によって異なりますが、全体的に色が鮮やかで、見た目にずっしりと厚みのあるものを選びましょう。ほかの魚を選ぶとき同様、目の状態がにごっているものではなく、澄んでいてきれいなものを選ぶようにしましょう。マダイを選ぶ際は、特に目の上部分に注目し、青色っぽくツヤのあるものを選ぶようにすると鮮度のよいものを選ぶことができますよ。

鯛のさばき方

お祝いの席だけでなく、普段の献立にも取り入れやすいタイですが、一尾丸ごと買うことは少ないかもしれません。ですが、コツさえつかめばきれいにさばくことができますよ!ここではおうちでできる、タイを三枚におろす手順をご紹介します。刺身やカルパッチョだけでなくムニエルなど、タイを使ったさまざまな料理を楽しめるので、ぜひマスターしてみてくださいね。

うろこを取り除く

かたいうろこに覆われたタイは、まずうろこをしっかり取ることからはじめます。専用のキッチンツールもありますが、おうちにあるものでうろこを取るなら包丁がおすすめです。包丁を使用する場合は、尾から頭に向けて包丁の背をすべらせるように動かして、うろこを取り除きます。背びれ、腹びれ、ひれ下など取りにくい部分は、包丁の先を使って取り除きましょう。

エラと内臓を取り出す

うろこが取れたら腹を切り、エラと内臓を取り出します。このとき、内蔵を傷つけないように浅く切り込みを入れるのがポイントです。

頭を切り落とす

続いて頭を切り落としますが、一度に切り落とすのではなく、まずは腹びれの右側から斜めに切り込みを入れ、裏返して側も同様に切り込みを入れてから、包丁をまっすぐにして頭を切り落としましょうす。

三枚におろす

ここまで処理が終わったら、いよいよ三枚におろします。裏表、中骨に沿って包丁を入れ、半身二枚と骨の三枚にします。

身を整える

包丁を逆刃に持って腹骨をそぐように落とします。腹と背に切り分けて、中骨と血合いをそぎ落としたら完成!鮮度の落ちないうちに、さまざまな料理で楽しみましょう。

鯛のさばき方

鯛を使ったおいしい料理をご紹介!

ここからは、タイを使ったおいしいレシピをご紹介します。切り身やお刺身のタイを使用するので、どれも気軽に作ることができますよ!普段の献立にはもちろん、おもてなしにもぴったりなので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

鯛のソテーレモンバターソース

まずはレストランでいただくような、レモンバターソースで上品に仕立てたタイのソテーをご紹介します。ふっくらと香ばしくソテーしたタイに、バターとしょうゆで作ったソースがよく合います。仕上げにすりおろしたレモンの皮を散らして完成です。コクがありながらも柑橘の爽やかな香りが広がり絶品ですよ!

あさりと鯛の白ワイン蒸し

おもてなしにもぴったり!アクアパッツァ風に仕上げる白ワイン蒸しはいかがでしょうか。ソテーしたタイにあさりやトマト、白ワインを加えて蒸すだけととっても簡単にお作りいただけます。魚介の旨味が溶け込んだスープも残さずいただきましょう。

タイの昆布締め

お酒のお供に最適なタイの昆布締めは、ぜひお試しいただきたい一品です。スライスして塩を振ったタイを昆布で挟んで寝かせるというひと手間で、昆布の風味をまとったねっとりと凝縮された旨味と食感をに仕上がります。そのままお刺身で食べるのとは違う味わいをお楽しみいただけますよ。

鯛のなめろう

なめろうはアジやイワシなどの青魚で作ることが多いですが、タイで作ってもおいしいんです!長ねぎと大葉の風味をアクセントに生姜みそで味つけしました。淡泊な味わいのタイにしっかりと味が絡んでごはんもお酒も進みますよ。

簡単 タイのカルパッチョ

前菜の定番、タイのカルパッチョのご紹介です。オリーブオイルをベースにビネガーなどで酸味を効かせたシンプルなドレッシングで食べることの多いカルパッチョですが、こちらのレシピではジェノベーゼソースを合わせてみました。タイの旨味と風味豊かなジェノベーゼソースが相性抜群!見た目も華やかに仕上がるので、おもてなしにもおすすめです。

タイの塩昆布風味ロールキャベツ

目先を変えた料理をお探しなら、タイを巻き込んで作るロールキャベツはいかがでしょうか。一般的なロールキャベツは洋風の味つけで仕上がることが多いですが、こちらは白だしを使用して上品な和風味に仕上げました。甘みのあるキャベツとタイの旨味に一緒に巻き込んだしいたけや長ねぎ、生姜、塩昆布の味わいがアクセントになっていて、箸がどんどん進みますよ!ぜひ試してみてくださいね。

旨味たっぷり鯛のあら汁

タイの旨味が存分に味わえるあら汁のレシピをご紹介します。角のないまろやかで上品なだしの味わいは、お祝いの日の献立にもぴったりですよ。タイのあらが手に入ったら、ぜひ作ってみてくださいね。

クロダイで作る絶品レシピをご紹介!

ここからは、クロダイを使って作るレシピをご紹介します。春巻きやアクアパッツァなど、おもてなしにもおすすめのレシピを集めました。

黒鯛の春巻き

マダイとは違た味わいが楽しめるクロダイを使った春巻きのレシピです。ふっくらとほどけるような淡泊な白身に、一緒に巻き込んだ大葉と梅肉がよいアクセントになっていて絶品!お酒のおつまみにはもちろん、献立の一品にもぴったりですよ。

黒鯛のアクアパッツァ

クロダイの切り身を使えば手軽にアクアパッツアを楽しむことができます。アサリのエキスを吸ったやわらかいクロダイはたまらないおいしさですよ!黄パプリカやミニトマトなどカラフルな野菜とともに煮込めば、見た目にも美しい一品に仕上がります。

黒鯛の炊き込みごはん

クロダイの旨味を余すところなく楽しみたいなら、炊き込みごはんがおすすめです!味つけは、白だしとみりんのみでお手軽に。炊飯器に材料を入れて炊くだけで作れる料亭の味は、一度作ってみる価値ありですよ。

もっと食べたい鯛料理!

鯛の種類やおいしい時期、選び方やさばき方についてご紹介しましたが、いかがでしたか?。淡泊でありながらも旨味があるタイは、さまざまな食材と相性のよい魚です。お祝いの席ではもちろん、普段の献立にもぜひさまざまな種類のタイを取り入れてみてくださいね。

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