最終更新日 2024.3.12

生麩ってどんな食べ物?特徴やお麩との違い、おいしい食べ方について解説!

生麩ってどんな食べ物?特徴やお麩との違い、おいしい食べ方について解説!

もっちりとした食感と上品な風味が魅力の「生麩」。京料理ではおなじみの食材ですが、一般的なお麩と比べると食べる機会が少ないですよね。今回は、そんな生麩の特徴やほかのお麩との違い、さらにおいしい食べ方について解説します。記事後半ではおすすめレシピもご紹介するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

  • 目次
  • 生麩とは
  • 焼き麩や揚げ麩との違い
  • 焼き麩
  • 揚げ麩
  • 生麩のおいしい食べ方
  • ふわふわもっちり!お麩を使ったおすすめレシピ
  • 生麩の田楽
  • 生麩のみたらしあんかけ

生麩とは

「生麩」とは、小麦粉に含まれるたんぱく質のひとつ「グルテン」を主原料とした、加工食品のこと。

まずは最近耳にする機会の多いこの「グルテン」についておさらいしましょう。

小麦粉に水を加えよく練ったものを水の中で洗うと、ゴムのように弾力のあるクリーム色の塊ができあがります。これが「グルテン」です。グルテンは粘りや弾力の元となる存在で、うどんにコシが出たりパンがふっくらと膨らむのはこの性質によるものなんですよ。

そして、このグルテンにもち粉などを加え、蒸す、もしくはゆでたものが「生麩」です。

生麩の特徴は、グルテン由来のもっちりとした食感とクセのない上品な風味。精進料理や京料理には欠かせない食材でもあるんですよ。棒状のものが定番ですが、青のりやあわ、よもぎを加えたものや、桜や紅葉の形をかたどったものやカラフルなものなど、さまざまな種類があります。見た目や味わいのバリエーションが豊富なのも、生麩の魅力といえるでしょう。

焼き麩や揚げ麩との違い

お麩は、製造方法によって大きく「生麩」、「焼き麩」、「揚げ麩」の3種類に分けられます。どれも「主原料はグルテン」という点は共通していますが、味わいや使い方はガラッと異なるんですよ。

さっそく、焼き麩と揚げ麩の特徴や、生麩との違いをチェックしてみましょう。

焼き麩

小麦粉などを加えたグルテンを香ばしく焼き上げ、乾燥させたお麩が「焼き麩」です。スーパーなどでもよく見かける「小町麩」や煮崩れしにくい「車麩」、板状の見た目が印象的な「庄内麩」など種類も豊富。生麩よりも日持ちするので、長く楽しみたいときにもおすすめです。

使い勝手も抜群で、定番の煮物やみそ汁のほか、炒め物や揚げ物、卵とじ、うどんやそばの具材などにもぴったり!最近では、もちもちで食べ応え抜群の食感を活かして、お肉の代わりに使うレシピもよく見かけるようになりました。淡泊なので、離乳食や介護食にも使われています。

ちなみに、焼き麩は乾燥しているので、基本的には生麩のようにそのまま調理することはできません。調理する際は芯までやわらかくなるまで、水またはぬるま湯につけてから使いましょう。

揚げ麩

「揚げ麩」とは、グルテンに小麦粉などを加えた生地を棒状にして、油で揚げ、乾燥させたお麩のこと。焼き麩と同じく、水につけて戻してから使うのが一般的です。

宮城県や岩手県では特産品として親しまれており、「油麩」とも呼ばれています。油で揚げているため旨みが強く、みそ汁やうどん、そば、煮込み料理、卵とじなどに加えるとコク深い味わいに仕上げることができます。

生麩のおいしい食べ方

もっりちとした食感と、淡泊ながら上品な風味が魅力の生麩。味わいにクセがないため、幅広いお料理に使える万能食材でもあります。

汁物に加えるほか、軽く焼いたり揚げたものにしょうゆや味噌、出汁などをかけてシンプルにいただくのはもちろん、肉や野菜、魚といっしょに煮込むと旨みをたっぷり吸い込み、絶品!もっちりとした食感もあいまって、日々の献立に変化を与えることができます。

また、見た目が美しいものは、特別な日の一品にぴったり!お正月の煮物やひなまつりのお吸い物などにプラスすれば、食卓もパッと華やぎますよ。

さらに、意外にもあんことの相性も抜群で、生麩にあんこを詰めて笹の葉で包んた「麩まんじゅう」は京都の銘菓として親しまれています。

ふわふわもっちり!お麩を使ったおすすめレシピ

生麩の特徴がわかったところでここからは、生麩や焼き麩など、お麩を使ったおすすめレシピをご紹介します。田楽や煮物、炒め物やスイーツなど幅広いレシピをピックアップしたので、ぜひ気軽に挑戦してみてくださいね。

生麩の田楽

オーブントースターで香ばしく焼き上げた生麩に田楽みそをかけて、ごはんのおかずはもちろんお酒のお供にもぴったりな一品に仕上げました。田楽みそのコク深くも甘辛い味わいが食欲を刺激して、ついついお箸が止まらなくなりますよ。

生麩のみたらしあんかけ

今日のおやつやごはんのおかずに、生麩のみたらしあんかけはいかがですか?もちもちの生麩にとろーり甘辛いみたらしあんがよく絡み、やみつきになること間違いなし!難しい工程もなく簡単に作れるので、ぜひお試しくださいね。

生麩の含め煮

市販の白だしを使って簡単に作れる、含め煮のご紹介です。もちもちの生麩からやさしい味わいの煮汁がじゅわっとあふれ出し、たまらないおいしさですよ。お好みの生麩で作るとアレンジも広がります。ぜひ作ってみてくださいね。

ふわふわ卵と油麩の味噌汁

じゅわっとジューシーな油麩に、ふわふわの卵が好相性!コク深くもほっこりやさしい味わいに、お腹も心も満たされる一品です。このレシピでは小ねぎをトッピングしましたが、三つ葉やゆでたほうれん草を使うなどアレンジもお楽しみくださいね。

じゅわっと美味しい 油麩の卵とじ丼

いつもとひと味違う丼を楽しみたいときにおすすめなのが、油麩の卵とじ丼です。油麩はあえて水で戻さずそのまま煮込んで、よりコク深い味わいに仕上げました。煮汁をたっぷり含んだ油麩にたまねぎの甘み、卵の旨みが絶妙にマッチして、想像以上のおいしさですよ!

油麩でつくる フーチャンプルー

具だくさんでボリューム満点!油麩をたっぷり使った、フーチャンプルのご紹介です。ポイントは、炒める前に油麩を卵液に浸しておくこと!炒めても崩れにくくなる上、ふんわりとした食感に仕上がります。

とろとろ 車麩の卵とじ

10分ほどでパパッと作れるスピードレシピですが、味は絶品!煮汁をたっぷり吸い込んだ車麩にとろとろの卵がよく絡み、リピート間違いなしのおいしさですよ。めんつゆだけで味つけできるので、お料理初心者の方にもおすすめです。

車麩でかさ増し 豚の角煮風

本来は豚バラブロック肉で作る角煮を、薄切りの豚バラ肉と車麩でアレンジした一品です。車麩でかさ増しすることで、豚バラブロック肉で作るよりも時短で作れるうえ、あっさりとしていながらもコク深い味わいに仕上がります。白いごはんやお酒のお供に、ぜひお試しくださいね。

お麩でもちっと カツレツ風

お肉なしでも食べ応え抜群!お麩で作る、カツレツ風レシピをご紹介します。作り方はとても簡単で、めんつゆで下味をつけたお麩に衣をつけ、カリッと揚げるだけ!リーズナブルな食材で簡単に作れるのもうれしいポイントです。節約したいときなどの一品として覚えておくと便利ですよ!

お麩で簡単 コロコロきな粉ラスク

材料はお麩と無塩バター、グラニュー糖の4つだけ!ころんと小さい見た目がかわいらしい、きな粉ラスクはいかがですか?混ぜて焼くだけで簡単に作れるので、お菓子作り初心者の方にもおすすめです。ぜひお試しくださいね。

生麩で料理の幅を広げよう!

しょうゆや味噌をかけてシンプルにいただくのはもちろん、煮物やスイーツなど意外にも幅広いジャンルのお料理にアレンジすることができる「生麩」。見た目を華やかに仕上げたいときは、赤や緑、紅葉や桜など色や形がきれいなものを使うのもおすすめです。

この機会にぜひレパートリーに取り入れて、生麩ならではのもちもち食感をお楽しみくださいね。

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