最終更新日 2023.8.30

おでんをおいしく作りたい!基本の作り方やコツをご紹介!

おでんをおいしく作りたい!基本の作り方やコツをご紹介!

冬の定番料理のひとつ「おでん」。コンビニなどでも手軽に買うことができますが、少し手間と時間がかかるものの意外と簡単に作ることができます。今回は、おでんのルーツや関東風と関西風おでんの味わいの特徴について解説!さらにそれぞれのおでんの丁寧な作り方とコツ、アレンジレシピをご紹介します。ぜひ参考にしてくださいね。

  • 目次
  • おでんという名前の由来と歴史
  • 地域別に見るおでんの違い
  • ご当地おでんにはどんなものがある?
  • 青森おでん
  • 小田原おでん
  • 静岡おでん
  • 名古屋味噌おでん
  • 沖縄おでん

おでんという名前の由来と歴史

冬の定番料理である「おでん」ですが、一体いつ頃から食べられているのでしょうか。実は、おでんのルーツは室町時代にまでさかのぼると言われています。

当時流行っていたのは「豆腐田楽」。この豆腐田楽の「田楽」とは、笛や太鼓のリズムに合わせて舞う豊穣祈願の楽舞のことです。表紙型に切った豆腐に串を打った形が、足先に棒を付けて舞う「田楽舞」をしている姿に似ていることから「田楽」と言われるようになりました。その田楽に「お」が付き、現在の「おでん」の名称の元になったのだとか。

江戸時代になると、こんにゃくを串にさし、みそを塗って食べるこんにゃく田楽も登場し、おでんはファストフードとして庶民に愛されるようになりました。明治期の東京で現在のような汁気の多いおでんが誕生し、それが大正期に関西へ伝わったようです。関西では汁気のあるおでんはみそだれの田楽と区別して「関東煮(かんとだき)」と呼ばれています。

おでんは、屋台や居酒屋などで食べる料理としてはもちろん、現在では日本全国で家庭料理としても親しまれています。

地域別に見るおでんの違い

お雑煮やおせちのように、料理名が同じでも地域によって入れる具材や味つけがまったく違う料理がありますよね?おでんも、日本全国さまざまなおでんがあるんです!

かつおだしと醤油ベースでしっかりした味つけの関東のおでんに対して、関西では、甘さを控えたすっきりと澄んだおでんが主流。さらに細かく地域ごとに見ると、それぞれの地域の特産物などを具材に盛り込んだご当地おでんに出会うことができます。

ご当地おでんにはどんなものがある?

地域色が豊かなおでん。調べてみると具材やだし汁の違いにその地域の特徴が反映されていて、とても興味深いんです!ここでは、ご当地おでんを5つピックアップしてみました。ぜひご自身の地域のおでんと違いを比べてみてくださいね。

青森おでん

海と山の幸がバランスよく盛り込まれている、青森おでん。具材には、山菜やたけのこ、帆立やツブ貝などが入ります。さつま揚げを薄く大きく、そして四角く仕上げた大角天が入ることも。これらの具材を、生姜味噌ダレをつけて食べるのが、青森流おでんの食べ方です。生姜味噌には、お米から作られる赤味噌の津軽味噌が使われます。

小田原おでん

練り製品で有名な神奈川県小田原市の料理店などで提供されるおでんです。おでんの具材には、小田原のおいしい練り製品が使用されます。特徴的なのは、その食べ方!なんと梅味噌ダレを添えていただきます。おでんには意外な「酸味」との組み合わせがクセになりそうなご当地おでんです。

静岡おでん

牛すじや豚モツ、なるとなどの具材に加えて、黒はんぺんが入るのが特徴の静岡おでん。濃口しょうゆや味噌などを加えて作る黒いだし汁で煮るので、ほかのご当地おでんよりも濃い色に仕上がるのが特徴です。いわしやかつおを粉にした「だし粉」と青のりをかけていただきます。肉の旨味と魚の旨味が両方たっぷり味わえるのが静岡おでんの魅力です。

名古屋味噌おでん

一般的なおでんとは見た目から異なるのが名古屋味噌おでん。味のベースになっているのは、八丁味噌です。砂糖を加えて甘辛く仕上げただし汁には、里芋や牛すじ、豚モツや厚揚げを加えてボリュームたっぷりに仕上げます。見た目にも味にもインパクトのあるおでんです。

沖縄おでん

沖縄らしく、豚足が入るのが沖縄おでんの特徴です。ほかには、ソーセージや青菜などの野菜を加えます。だし汁は、かつお節ベース。暑い地方なので、おでんのイメージがあまりありませんが実はおでん店も多いのだそうです。

「おでん」の具といえばこれ!定番おすすめの具材をまとめてご紹介

おいしいおでんを作るには

おいしいおでんを作るのに大切なポイントが3つあります。

1つ目はだし作り。市販の顆粒だしを活用するのもよいですが、昆布や鰹節などを使用して丁寧にだしをひいたおでんは、ワンランク上の仕上がりになります。

2つ目は、下ごしらえ。おでんに入れる具材はあらかじめ切り込みをいれたり、下ゆでをしたり、油抜きをしておくと味の染み込みがグッとよくなりますよ。

おでんの下ごしらえを知りたい方はこちら!

3つ目は、煮込む順番です。具材ごとの火の通りやすさ、味の染み込みやすさ、煮崩れなどを考慮し、順番を守ってお鍋に入れていくことで、まるで専門店のようなおいしいおでんを作ることができますよ。このあと、関東風・関西風それぞれの丁寧なおでんの作り方をご紹介します。

関東風おでんの作り方

■材料ごとに下ごしらえをする
大根は輪切りにして十字に切り込みを入れ、そのあと米のとぎ汁でやや芯が残る程度に下ゆでしておきます。こんにゃくは、塩をつけてもんだあと、沸騰した湯に入れて下ゆでしてからお好みのサイズに切っておきます。厚あげやがんもなどの揚げ物を入れる場合は、熱湯にくぐらせて油抜きをしておきましょう。

■味の染み込みにくいものから順番に煮込む
だし汁にまず入れるのは、大根やこんにゃく。弱火で加熱してから約20分ほどたったところで、厚揚げやがんもなどの揚げ物を入れましょう。そこから5分ほどしたところで、ちくわやつみれなどの練り物を。はんぺんは食べる2~3分前に加えてくださいね。

関西風おでんの作り方

■材料ごとに下ごしらえをする
牛すじは、おでん鍋とは別の鍋に入れ、かぶるくらいの水とともに火にかけ、沸騰したらアクを取って火からおろします。流水で洗ったら、牛すじを鍋に戻し、再度かぶるくらいの水と長ネギの青い部分を入れて火にかけ、沸騰したらアクを取りながら弱火で30分ほど煮たあと湯切りしておきます。粗熱をとり一口大にカットしたら、竹串にさしておきます。

お手軽レシピやアレンジレシピをご紹介

おでんは丁寧に作ることで具材の中までしっかりと味が染み込み、さらにそれぞれの具材のよさが最大限に引き出されます。ただ、やはりどうしてもおいしいおでんを作ろうとすると手間と時間がかかってしまうもの。もっと手軽に作れるおでんのレシピがあったらうれしいですよね。

クラシルにはもちろんあります!おうちおでんを簡単にグレードアップできるアレンジレシピもピックアップしたので、併せてチェックしてみてくださいね。

お手軽 定番おでん

自宅で手軽におでんを楽しみたいなら、まずはこちらのレシピをチェックしてみましょう。だしはひかずに、顆粒和風だしを使用して作るので、より時短で作ることができます。お好みの具材を色々入れて楽しみましょう!

オイスターソースで本格おでん

手軽に旨味たっぷりのおでんを作りたいという方には、顆粒和風だしで作っただし汁にオイスターソースをプラスしたこちらのレシピがおすすめです。カキの旨味を含んだつゆが具材に染み込み、奥行きのあるおいしさに仕上がります。

ほっこり 洋風おでん

おでんといえば和風に仕上げるのが定番ですが、たまには洋風のおでんも試してみませんか?このレシピでは、コンソメ顆粒で味つけし、具材にミニトマトやベーコン、カブなど加えて作りました。からしの代わりに粒マスタードを添えていただく、ポトフのような一品です。

だしで味わう関西風おでん

甘さを抑えたすっきりとした味わいが特徴の関西風おでんを作りましょう!薄口しょうゆを使用し、色味もすっきりと仕上げます。少し手間はかかりますが、しっかりと下準備をすることで煮込み時間も短縮し、雑味のないおでんに仕上がります。だしの旨味が際立つ関西風おでんを、ぜひ関東風おでんと食べ比べてみてくださいね。

ウインナーの旨味たっぷりおでん

そのまま食べてもおいしいウインナーですが、おでんの具材にすることでよりそのポテンシャルを発揮します!ウインナーのジューシーな旨味がだし汁に溶け込んで、コク深い味わいに!最後の一滴までおいしいウインナー入りおでんを、ぜひ試してみてくださいね。

ピリ辛中華風おでん

おでんは中華風にアレンジすることもできるんです!こちらは、だし汁に豆板醤とオイスターソースを使用し、ピリ辛に仕上げました。仕上げのアクセントには花椒を散らしているので、風味豊かな味わいをお楽しみいただけます。見た目はいつものおでんでも、食べたらいつもと違うおいしさにびっくりすること間違いありませんよ!

鶏手羽先のおでん

鶏の手羽先を使用して作る変わり種おでんのご紹介です。手羽先をメインに使用するので、ほかの具材は大根とこんにゃくのみととってもシンプル!手羽先の旨味が溶け込んだだし汁が絶品で、いくらでも食べられそうなおいしさです。ぜひ試してみてくださいね。

白だしで作る 野菜たっぷりおでん

手軽に作れて色味もきれいに仕上がる、白だしを使用したおでんはいかがでしょうか。このレシピでは具材にさつまいもやミニトマト、ペコロスなど、おでんの具材としては珍しいものを入れてみました。スープ感覚で楽しめるおでんレシピなので、副菜にもおすすめですよ!

おうちでおいしいおでんを楽しもう!

おでんの歴史や地域ごとに異なるおでんの種類、またおうちで作れるおでんレシピをご紹介しました。丁寧に作るおでんももちろんおいしいですが、顆粒和風だしで手軽に作ったり、洋風や中華風にアレンジして楽しむのもおすすめです。今回ご紹介したレシピを参考に、全国各地のさまざまなおいしいおでんをおうちで作ってみてくださいね。

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