最終更新日 2023.11.16

お正月といえば?伝統的な食べ物や行事の意味について解説!

お正月といえば?伝統的な食べ物や行事の意味について解説!

「お正月」とは、新年に年神様をお迎えする行事のこと。お正月飾りやおせち料理、初詣などの伝統行事にも、大切な意味が込められています。今回は、お正月の伝統的な行事や食べ物の意味、おすすめのおせち料理レシピなどをご紹介します。ぜひ最後までチェックして、お正月料理とともに新しい気持ちで新年を迎えてみてくださいね!

  • 目次
  • お正月とは?
  • お正月飾りにも意味がある?
  • 門松
  • しめ縄飾り
  • 鏡餅
  • 飾る期間
  • なぜ「年越しそば」や「お雑煮」を食べるの?
  • 年越しそば

お正月とは?

本来「お正月」とは新年最初のひと月、つまり1月のことです。しかし、現在では正月行事をする期間をお正月と呼ぶことが多く、1月7日の松の内や1月15日の小正月までのことを指します。

お正月といえば「家族みんなで新年を祝う行事」というイメージが強いですよね。しかし、本来お正月とは「年神様をご自宅にお迎えするための行事」であり、家族全員で年神様をもてなして新年を歓び、新しい1年の健康や幸福を授けてもらうために行われるのです。

「年神様」とはお正月の神様のことで「歳徳神(としとくじん)」や「正月様」とも呼ばれており、五穀豊穣や子孫繁栄を司るとされています。その年神様をお迎えするために、年末の大掃除や年越しそば、お正月飾り、お雑煮、おせち料理、お年玉、初詣などさまざまな正月行事が行われるようになりました。

新しい一年を「迎える」を表現したり、年賀状に「迎春」と書いたりするのも、年神様を元旦にお迎えすることに由来しているのです。私達が普段使っている言葉にも、実は深い意味が込められていたとはおもしろいですよね。

お正月飾りにも意味がある?

お正月飾りといえば「門松」「しめ縄飾り」「鏡餅」の3つが一般的ですよね。実は、これらひとつとつにも大切な意味が込められており、飾る期間についても決まりがあります。以下で詳しく見てみましょう!

門松

「門松」は年神様がいらっしゃる目印として、家の門や玄関先に左右一対で飾るのが慣わしです。松は神様が宿る木とされており、元々は松だけを飾る「松飾り」が使われていました。室町時代に長寿の象徴とされる竹が添えられるようになり、現在のような門松になったと言われています。

しめ縄飾り

「しめ縄飾り(正月飾り)」は、自分の家が年神様がいらっしゃる神聖な場所であることを示す目印として玄関先に飾るのが慣わしです。しめ縄に縁起物の飾りを付けたものが多く、神様の降臨を表す「紙垂(かみしで)」、清廉潔白を表す「裏白」、子孫繁栄を願う「譲り葉」、代々栄えるように願う「橙」などが使われます。

鏡餅

「鏡餅」は、年神様が宿る「依代(よりしろ)」として家の中に飾るのが慣わしです。家の中で年神様の居場所になるので、家族みんなが集まる場所や神棚、玄関先などに飾るのがいいでしょう。また、年神様が宿った鏡餅を家長が「御年魂」として家族に分け与え、みなで新年の幸せや健康を願ったのが「お年玉」のルーツとされています。

飾る期間

お正月飾りを飾る期間にも決まりがあり「松の内」と呼ばれる12月13日〜1月7日までの期間に飾るのが一般的です。近年はクリスマスが終わってから飾る方が多いですが、ひとつ気を付けたいのが飾る日付です。「12月29日・31日にお正月飾りを準備するのは避けるべき」とされています。29は「二重苦(にじゅうく)」という意味があり、31日は「一夜飾り(前日の飾り付け)」が葬儀の飾り付けと同じことから、年神様をお迎えする準備にふさわしくないという理由があるのです。

なぜ「年越しそば」や「お雑煮」を食べるの?

なぜ大晦日に「年越し蕎麦」を、元旦に「お雑煮」をいただくのか疑問に思ったことはありませんか?実は、これらの食事にもちゃんと意味があるのです。以下で詳しく見てみましょう!

年越しそば

年越しそばの由来については諸説ありますが、その始まりは江戸時代とされています。江戸時代の商家では忙しい晦日(月の最後の日)に、食事を簡単に済ませるためにそばを食べる風習があり、それが後に「年越しそば」になったと言わています。

また、そばは細長いので「長寿や健康を願う縁起物」とされていたり、うどんよりも切れやすいので「一年の不運を断ち切って新年を迎える」という意味も込められています。つまり、年越しそばは年が変わるまでに食べないと縁起が悪いとされているので、除夜の鐘が鳴り始める前には食べ終わるようにするのがおすすめです。

年越しそばについてもっと知りたい方はこちらもチェック!

お雑煮

お正月にお雑煮を食べる文化は、平安時代が始まりと言われています。餅は古くから「ハレの日」などお祝いの日にいただくおめでたい食べ物でした。年神様に供えた餅や野菜をその年の最初に汲んだ「若水」に入れ、新年最初に起こした火で煮込んで食べたのが由来と言われています。年神様が宿った餅をお雑煮でいただくことは「新しい年を健康で健やかに過ごすことができるように」という願いが込められているのです。

関東と関西のお雑煮の違いについて知りたい方はこちら!

おせち料理とは?

お正月の料理といえば、やはり「おせち料理」ですよね。本来おせち料理とは、節句の祝いに神様にお供えする「御節料理(おせちくりょうり)」のことを指します。桃の節句や端午の節句など、節句は1年を通して何度もありますが、その中でも特に大切なお正月のおせち料理だけが残ったと言われています。

おせち料理は「縁起物」を使った料理が多く、めでたさが重なるように重箱に入れるのが慣わしとされています。年神様にお供えした縁起のいい料理を家族みんなで分かち合い、新しい一年の健康と幸せを願うのがおせち料理なのです。

また、おせち料理が濃いめの味つけで保存食が多いのは、かまどの神様にお休みいただくためや、日頃忙しい女性がお正月くらいは家事を休めるようにという説があります。つまり、おせち料理は年が変わる前に作り終えて、お正月は家族みんなでゆっくりと過ごすことが大切なのです。

「初詣」はいつまでに行くの?

お雑煮やおせち料理をいただいたら、お次は「初詣」に出かけましょう!初詣はその名のとおり新年になって初めて社寺にお参りすることで、旧年の感謝を捧げたり新年の健康や幸せなどを祈願する行事です。

お参りする期間は、松の内が終わるまでに行くのが目安とされています。できる限り人混みは避けたいという方も多いと思いますが、遅くても1月15日までには済ませるのがいいでしょう。また、大晦日にお参りすることを「除夜詣」、新年にお参りすることを「初詣」、年をまたいでお参りすることを「二年参り」と呼び、大晦日から松の内が終わるまでならいつ行ってもよいとされています。

大晦日に!年越しそばのレシピ

さてここからは、お正月の伝統的な料理のレシピを年越しそばからおせち料理、お雑煮まで一気にご紹介します!どれも簡単に作ることができるものばかりですので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

ダシから取る年越しそば

かつお昆布ダシから取る、温かい年越しそばです。ダシからていねいに作ったそばつゆは、かつおがふわっと香る上品な味わい。具沢山で華やかな見た目は、一年を締めくくるひと品にぴったりですよ!

おうちで作れる!おすすめのおせち料理レシピ

続いては、おうちで手軽に作れるおせち料理のレシピをご紹介します。おせち料理を何品も作るのは大変なイメージがありますが、今回ご紹介するレシピはどれも簡単に作れるようにアレンジしてあります!ひとつひとつの料理に込められた意味も合わせてご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

家で作れる簡単おせち料理のレシピをもっと知りたい方ははこちら!

オーブンで簡単 伊達巻

伊達巻は、形が巻物や書物に似ているため「知恵が増えるように」との願いが込められています。甘さ控えめでふんわりとした食感は、幅広い世代に喜ばれるおいしさです。オーブンで簡単に作ることができますので、ぜひお試しくださいね。

おせちの定番 栗きんとん

きんとんは「金団」と書き「金運を呼ぶ縁起物」とされています。さつまいもはペースト状に潰すことで、裏ごす手間がなく簡単に作ることができます。さつまいもの風味を活かしたやさしい甘味は、市販のものでは味わえないおいしさですよ!

蒸し黒豆で簡単 黒豆煮

黒豆は「黒く日焼けするほどマメに働き丈夫で元気に過ごせるように」との願いが込められています。蒸し黒豆を使えばわずか20分で作ることができるうえ、自分好みの甘さに仕上げることもできますよ。

おせちやおもてなしに 野菜の炊き合わせ

炊き合わせや煮しめは、さまざまな食材を盛り合わせることから「家族繁栄を願う縁起物」とされています。それぞれの野菜に合わせた味つけで炊くことで、素材のおいしさを活かした華やかな一品に仕上がります。少し手間はかかりますが、そのおいしさは格別ですよ!

数の子の土佐漬け

数の子は卵の数が多いことから「子孫繁栄を願う縁起物」とされています。プチプチとした数の子にかつおダシがしっかりと染み込んで、ついついお酒が進んでしまうおいしさですよ!

お手軽おせち 有頭海老の煮物

エビは、その長い髭や腰が曲がった姿から「長寿を願う縁起物」とされています。有頭エビをめんつゆとみりんでサッと煮るだけと、意外と簡単に作ることができますので、ぜひお試しくださいね。

おせちに欠かせない 基本の田作り

田作りは、カタクチイワシが農作物の肥料として使われていたことから「五穀豊穣を願う縁起物」とされています。カリカリと歯ごたえがよく甘じょっぱい味つけは、お酒のおつまみにぴったりです!お好みで白ごまを加えると風味が増すのでおすすめですよ。

おせち料理の一品に たたきごぼう

たたきごぼうは、根を深く張るごぼうのように「家の基礎が堅牢であるように」との願いが込められています。ごぼうと白ごまの風味がとてもよく合い、ついついお箸が進んでしまうおいしさですよ。

おせち料理以外のお正月レシピもご紹介!

最後に、お雑煮やぜんざい、年明けうどんなど、おせち料理以外のお正月レシピをご紹介します。ぜひ参考にしてみてくださいね。

簡単シンプルなお雑煮

すまし汁で仕上げた、シンプルな関東風のお雑煮です。だしは白だしと薄口しょうゆを使っているので、サッと手軽にお作りいただけます。ゆずの皮と三つ葉をのせることで、グンとお正月らしい風味に仕上げることができますよ。

※お使いのトースター機種によって焼き加減が異なりますので、様子を見ながらご調整ください。今回は1000W220℃で焼いています。トースターは庫内が狭く、食材と熱源の距離が近いため、加熱中の食材の油が落ちたり、油はねなどが原因で発煙、発火の恐れがあります。加熱中は目を離さないでください。

粒あんでお手軽ぜんざい

1月11日の「鏡開き」には、年神様が宿った鏡餅をみんなでいただくのが慣わしとなっています。市販の粒あんを使えば、こっくりと甘いぜんざいを簡単に作ることができますよ!水の代わりに牛乳や豆乳を使ってもおいしいので、こちらもぜひお試しくださいね。

甘から納豆餅

東北地方の郷土料理である納豆餅を、甘じょっぱい味つけにアレンジしました。もちもちネバネバと絡み合う食感が楽しく、一度食べたらやみつきになること間違いなし!お正月にはもちろん普段の食事にもおすすめですよ。

お正月に おろし明太子で年明けうどん

お正月料理をお腹いっぱい食べた次の日に、あっさりとした年明けうどんはいかがでしょうか。真っ白なうどんに紅白のトッピングをのせれば、新年を祝うおめでたいうどんのできあがりです!梅干しや紅しょうが、エビなど、ぜひお好みの具材で作ってみてくださいね。

手作りのおせち料理で楽しいお正月を!

いかがでしたか?お正月の伝統的な行事や食べ物の意味のほか、おすすめのおせち料理レシピなどをご紹介しました。お正月は年神様を自宅にお迎えする行事であり、正月行事のひとつひとつにも大切な意味が込められています。ぜひお正月は、家族みんなでおいしいおせち料理をいただきながら、楽しいひとときをお過ごしください。

クラシルでは、ほかにもおせち料理やお正月料理のレシピをたくさんご紹介しています。こちらもぜひ参考にして、お正月の準備に役立ててみてくださいね。

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